今年のショッピングイベント「618」はよりシンプルになる?―中国

「よりシンプルに」が中国ECプラットフォーム大手の「618」に対する新たな位置づけになろうとしている。

オンラインショッピングモールの「天猫(Tmall)」がショッピングイベント「618」のプレセールをやめると発表したのに続き、8日には京東も「現物商品の売り出し」を行うと発表した。「よりシンプルに」がECプラットフォーム大手の「618」に対する新たな位置づけになろうとしている。

天猫が6日に発表したルールによると、プレセールをやめた後の今年の天猫「618」には、現物商品の販売サイクルが2回訪れ、1回目は5月20日午後8時にスタートし、2回目は31日午後8時にスタートする。京東も現物商品を売り出す時間を31日午後8時に設定した。

調査会社「易観」の陳涛(チェン・タオ)流通産業シニアアナリストは、「ユーザーを奪い合い、ユーザーの体験が一番の原則になる今の状況の中、ECが大規模販促キャンペーンにおいてプレセールをやめるのが流れになるとみられる。今の消費者はショッピングに際して、商品が届くまでの待ち時間が短ければ短いほどよいと考えるようになった。一方で、プラットフォーム側もそろってユーザー体験の向上を目指すため、いずれも似たような措置を取っており、今後のイベントではプレセールがなくなる可能性がある」との見方を示した。

また、陳アナリストはプレセールをやめることが企業にもたらす不確実性について、「プレセールをやめることはプラットフォームと業者が事前の計画を行わなくなるということではない。プラットフォームと業者はAI(人工知能)ツールを利用したり、ここ数年または最近のプレセールの状況を踏まえたりしながら売り上げを予測するようになるだろう。そうすればユーザー体験が向上し、供給不足もしくは供給過剰を避けることもできる。また今回、ECはプレセールを行わないが、タイミングを区切っての販売は行い、物流が短時間で爆発的に増加することによる圧力を大幅に軽減させることができる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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