12日(日)~13日(月) 広範囲で警報級大雨のおそれ 低地浸水や土砂災害など警戒

24時間予想降水量(13日(月)午後6時まで)

 12日(日)から13日(月)にかけて、前線や低気圧が日本付近を通過する影響で、沖縄から北海道の広い範囲で雨が降る見通し。前線や低気圧に向かって、雨雲のもとになる暖かく湿った空気が流れ込むため、局地的には傘が役に立たない滝のような非常に激しい雷雨となるおそれがある。

太平洋側を中心に雨量多くなるおそれ

12日(日)・13日(月) 警報級の大雨の可能性

 前線や低気圧が近づき、湿った空気が流れ込む影響で12日(日)は九州・中国・四国を中心に、13日(月)は四国・近畿・東海・北陸・関東・東北太平洋側と広範囲で警報級の大雨となるおそれがある。太平洋側では雨量が多くなり、24時間で200ミリ以上と平年5月1か月分の雨がわずか1日で降るような所も出てきそう。大雨による低地の浸水、土砂災害や河川の増水・氾濫などに警戒が必要だ。また、沿岸部を中心に風が強まる見通し。

事前にできる対策例

大雨・強風の前に

 今年に入ってから1番の大雨となるおそれもあるため、側溝の周辺にゴミがたまることで雨水が流れずに浸水の危険性が高くなる。地下や半地下では排水ポンプの故障による浸水被害の危険もあり、雨が強まる前に排水設備の点検や側溝の掃除などをしておきたい。浸水への備えとして「土のう」「水のう」や「止水板」なども備えておくといいだろう。
 沿岸部を中心に風が強まる見通しのため、飛ばされやすい物は家の中に片付けたり、しっかりと固定しておきたい。また、改めてハザードマップで周囲の危険や避難場所を確認し、非常持ち出し袋の中身の点検などもしておくとよさそうだ。

大雨から身を守るためには

避難するときの服装

 大雨による浸水時に歩行が可能な水位の目安はひざ下までと言われている。水位が高くなる前に安全な場所に避難するようにしたい。冠水している道路はマンホールや側溝のふたが外れて転落する危険性があるため、やむを得ず冠水箇所を移動する場合は、傘などで地面を探りながら移動した方がいいだろう。

大雨災害が迫っている時は

 大雨により地面は緩み土砂災害が発生するおそれがある。加えて河川は増水し、氾濫する可能性がある。山や崖、川などには近づかないようにしたい。なお、暗い時間帯に大雨となるおそれもあるため、山や崖、川から離れた2階以上で休んだ方がいいだろう。

(気象予報士・鈴木悠)

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