【ガーデニング】8種の定番ハーブを使った簡単&おいしいレシピ

バジル、イタリアンパセリ、ルッコラなど、風味のよいハーブを料理にほんの少し加えるだけで、いつもの料理がぐんと味わい深くなります。「ハーブは暮らしに役立ててこそ、楽しい!」と話す園芸研究家の桐原春子さんに、料理で定番の8種のハーブを活用したレシピを教えていただきました。

料理に役立つ8種のハーブの寄せ植えはこちら↓↓

サラダ、ドレッシング、スープなど、さまざまな料理に活用できる!

やわらかい生葉を適宜ちぎってサラダに使ったり、ドレッシング、スープなどに利用したり。ほんの少し加えるだけで、料理を深い味わいにかえてくれる【ハーブ】。

今回は8種のハーブ(イタリアンパセリ、コリアンダー、スイートバジル、タイム、チャービル、ディル、ルッコラ、ローズマリー)を使った料理レシピをご紹介します。

育てたハーブを使った料理は格別のおいしさですが、市販されているパック詰めの料理用ハーブを使ってももちろんOKです。

バジル風味の帆立のタルティーヌ

オードブルにぴったりの小さな一品です。
帆立とチーズの味に、ハーブが風味を添え、黒ごまはちみつペーストの甘みもほんのりと。
一口でいろいろな味のハーモニーが楽しめます。

材料(2個分)

トマト(小)…5㎜厚さの輪切り1枚
バゲット…5〜6㎜厚さ1切れ
カマンベールチーズ…1切れ
黒ごまはちみつのペースト(市販品)…小さじ1
バジルの葉…4枚
帆立貝柱(刺し身用)…2個
飾り用バジル、チャービル、レモン…各適量
オリーブ油…少々

作り方

❶トマトは皮が気になる場合は皮をむき、半分に切る。バゲットは半分に、チーズは¹⁄₂の厚さに切る。
❷バゲットに黒ごまペーストの半量を塗り、バジル1枚、トマト、バジル1枚、チーズ、帆立の順に重ねる。上に飾り用のバジル、チャービル、レモンをのせる。
❸②と同様にもう1つ作る。皿に盛り、飾り用のハーブを散らし、オリーブ油をたらす。

※好みでバゲットを焼いても。また、ハーブソルトや、粗びき黒こしょうを振っても美味。

フレッシュハーブとサーモンのサラダ

女性の美の味方とされるサーモンを中心に、4種類のハーブを散らしました。
各種ビタミンも摂取でき、美肌効果も期待できそう。
ハーブソルトは幅広い料理に使えるので作っておくと便利です。

材料(2人分)※ハーブソルトは作りやすい分量

【ハーブソルト】
イタリアンパセリ、バジル(いずれもドライ)のみじん切り…各大さじ1
タイム(ドライ)のみじん切り…大さじ1弱
粗塩…500g

スモークサーモン、トマト、アボカド、レモン、イタリアンパセリ、
チャービル、ルッコラ、ディル、オリーブ油…各適量

作り方

❶ハーブソルトを作る。ドライハーブと粗塩をファスナーつき保存袋に入れ、袋の上から手でよくもみ込む。
❷サラダを作る。サーモンはくるくると丸め、トマトはくし形に、アボカドは皮をむいて食べやすい大きさに、レモンはしぼりやすい形に切る。
❸器に食べやすくちぎったハーブ類と②を盛りつける。レモンをしぼりかけ、オリーブ油をたらし、適量のハーブソルトを振る。

コリアンダーソース

コリアンダー独特の風味と、アンチョビーの塩気やうまみが一体となった、さわやかで奥深い味のソース。
骨つきゆで豚やゆで野菜などにつけて、飾りのコリアンダーも一緒に召し上がれ。

材料(作りやすい分量)

玉ねぎ…¹⁄₄個
アンチョビー…1缶(10切れ程度)
トマト(中)…¹⁄₄個
コリアンダー…20㎝程度の枝6~7本
オリーブ油…小さじ1
飾り用コリアンダー…適量

作り方

❶玉ねぎはみじん切りに、アンチョビー、トマト、コリアンダーは粗みじん切りにする。
❷ボウルに①の玉ねぎ、アンチョビー、トマトとオリーブ油を入れ、混ぜる。
❸②に①のコリアンダーを加えて混ぜ、飾り用コリアンダーを添える。

ハーブと野菜のピクルス

タイムとディルの2種類のハーブが入った調味液がしみ込んで、野菜が味わい深くいただけます。
そのままビールやワインのおつまみに、スライスしてサンドイッチやサラダにもどうぞ。

材料(作りやすい分量)

【調味液】
米酢…200ml
水…400ml
塩…大さじ1
砂糖…少々
タイム…5〜6㎝程度の枝2本
赤唐辛子 …1本

きゅうり…2本
パプリカ(赤・黄)…各1個
にんじん…¹⁄₂本
ロマネスコ…¹⁄₈個
ペコロス …5〜6個
ディル…12㎝程度の枝2本

作り方

❶調味液を作る。鍋に酢、水、塩、砂糖を入れて火にかけ、沸騰寸前で火を止める。タイム、唐辛子を入れて冷ます。
❷きゅうり、パプリカ、にんじん、ロマネスコは食べやすい大きさに切る。ロマネスコはかためにゆでて、水にさっとさらし、ざるにとる。ペコロスは皮をむく。
❸清潔な瓶に②をすき間なく詰め、ディルを差し入れる。①の調味液を野菜がひたるように注ぎ入れ、冷蔵庫に数日おき、好みの味になったらいただく。

シーフードトマトスープ

ナッツをすりつぶして、にんにくなどと混ぜたピカーダが隠し味に。
一口食べるだけで、複雑な味わいとコクを感じます。
煮込み料理に欠かせないタイムも入れて、風味をつけました。

材料(2人分)

玉ねぎ…1個
イタリアンパセリ…10㎝程度の枝7~8本
タイム…5~6㎝程度の枝2本
じゃがいも…2個
オリーブ油…適量
トマト水煮缶…¹⁄₂缶(約200g)
白ワイン、塩、こしょう…各少々
シーフードミックス(冷凍)…2カップ
ゆでたブロッコリー…適量

【ピカーダ】
松の実…大さじ2.5
オリーブ油…大さじ1.5
バゲットの薄切り…1枚
にんにく …1かけ

作り方

❶玉ねぎ、イタリアンパセリ、タイム1本分の葉はみじん切りにする。じゃがいもは食べやすく切る。
❷鍋にオリーブ油を熱して玉ねぎが透き通るまで炒める。トマトをつぶし加え、①のタイムも加えて弱火で煮つめる。ワインを加え、少し煮てアルコール分を飛ばす。
❸②にじゃがいもと水500㎖を加えて煮る。
❹ピカーダを作る。松の実はからいりして取り出す。フライパンにオリーブ油、バゲット、にんにくを入れ、バゲットの両面、にんにくに焼き色がついたら、③のスープ少々と松の実とともにすり鉢に入れて粗くすりつぶす。
❺③のじゃがいもに火が通ったら、シーフードミックス、④のピカーダを加え、10分ほど煮込み、塩、こしょうで味をととのえる。
❻⑤を器に盛り、ブロッコリー、イタリアンパセリを入れ、タイム1本をのせる。

手羽先のローズマリー焼き

鶏肉とローズマリーは相性抜群の組み合わせ。
手羽先を焼いたあと、レモン汁を入れた水で蒸し焼きにして中まで火を通し、さらに水分を飛ばしてパリッとさせるのがおいしさの秘訣です。

材料(2人分)

手羽先…6本
塩、こしょう…各適量
ローズマリーの葉…6㎝程度の枝2本分
オリーブ油…大さじ1
レモン汁…¹⁄₄個分
飾り用ローズマリー、レモン…各適量

作り方

❶手羽先は塩、こしょうを振り、ローズマリーの葉をまぶす。
❷フライパンにオリーブ油を熱し、①を入れて焼き色がつくまで両面を焼く。
❸②にレモン汁と水100mlを加えて蓋をし、中火から弱火にして中まで火を通す。水けがほとんどなくなったら蓋をとり、表面をパリッと焼く。
❹器に盛り、飾り用のローズマリーとレモンを添える。

※好みでレモンをしぼりかけても。

この記事を参考に、ハーブを料理に活用し、より豊かな暮らしをお楽しみください。

撮影/川部米応

※この記事は「ゆうゆう」2016年6月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

※2023年5月21日に配信した記事を再編集しています。


監修者
園芸研究家 桐原春子

英国ハーブソサエティー終身会員。長年、自宅でさまざまな植物を育て、家庭での実用的かつ美しい庭づくりを提唱。国内外の多くの庭を訪れ、ハーブの歴史、育て方、利用法を研究。カルチャースクールでハーブ教室の講師を務める。『知識ゼロからの食べる庭づくり』(幻冬舎)など著書多数。ブログ「桐原春子のハーブダイヤリー」やインスタグラムでも情報を発信中。

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