地元凱旋の女優・中村ゆり「大阪で育ってよかったなと改めて」

十代目松本幸四郎が主人公・鬼平を演じる映画『劇場版 鬼平犯科帳 血闘』の公開記念舞台挨拶が5月11日、大阪市内の映画館でおこなわれ、主演の松本幸四郎、若き日の鬼平を演じた市川染五郎、そして、密偵・おまさ役の中村ゆりが登壇した。

映画『劇場版 鬼平犯科帳 血闘』の舞台挨拶に登壇した女優・中村ゆり(5月11日・大阪市内)

「大阪府寝屋川市香里園出身です。こんなスゴい大作をもって、地元の大阪に帰ってこられて感激しております」と挨拶した中村。「寝屋川で育った子がこんな風に女優になれるんやって。仕事で大阪で帰ってくると、大人になってから見る大阪があって。関西にしかない人との距離感や率直さ、人情があったり。そういう場で自分は育ってよかったなと改めて思います」と、地元愛を笑顔で語った。

中村が演じたのは、密偵・おまさ役。自身との違いについて尋ねられ、「おまささんみたいなクールでミステリアスな人とはかけ離れているんですけど、その置かれた境遇のなかでも、自分の尊厳を守っていたりとか、決してブレないところは、似てるというより、共感する一面ではありました」と振りかえった中村。

左から、中村ゆり、松本幸四郎、市川染五郎(5月11日・大阪市内)

また、中村の印象について訊かれた幸四郎は、「ステキな方です。この天然さ、なんにも動じず、なんにもブレずに、ずっと現場でもこうでした」と語ると、中村は「そっくりそのまま、そのお言葉を返します(笑)。幸四郎さんはパブリックイメージと違って、すごいフワフワ系男子。まったく緊張しない空気感を与えてくださるから、私もどんどん図々しくなっちゃって。近所のお兄ちゃんみたいな(笑)、それぐらい懐の深い方です」と明かした。

松本幸四郎による新『鬼平犯科帳』は、テレビスペシャル1作品、劇場映画1作品、連続テレビ誌リース2作品の計4作品がシリーズ1として制作される。劇場版は5月10日に公開され、全国の映画館にて上映中。キャストには幸四郎らのほか、仙道敦子、火野正平、志田未来、松本穂香、北村有起哉、中井貴一、柄本明が名を連ねる。

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