鳥鐵(とりてつ)駅印、ついに「全線開通」 鳥取の全73駅出そろう 県内周遊と鉄道利用を後押し

JR境線の沿線地域ゆかりのイラストが描かれた御朱印風の「鳥鐵駅印」と駅印帳=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁

 鳥取県内の鉄道路線ゆかりのイラストを描いた御朱印風「鳥鐵(てつ)駅印」の県内全路線73駅分が出そろった。4月に第7弾のJR境線編の販売が始まり「全線開通」した。県が2021年から続けてきた人気の取り組みで、県内周遊と鉄道利用を後押ししている。

 最終第7弾のJR境線は米子-境港の全16駅。駅印(縦13センチ、横9センチ)には沿線の特産品や地域のスポットを描いた。境港駅(境港市大正町)は全国有数の水揚げ量を誇るマグロとカニ、上道駅(同市中野町)は弓浜絣(かすり)を採用した。河崎口駅(米子市河崎)は米子水鳥公園(同市彦名新田)を絵柄にした。駅印を貼り付ける駅印帳(縦15センチ、横12センチ)は、1962~66年に鳥取-境港駅間を運行した「準急美保」を表紙に使った。

 県は2021年10月、鉄道利用促進などのため、都道府県では初となる駅印の販売を始めた。JR伯備線編を皮切りにJR山陰線、因美線のほか第三セクターの若桜鉄道や智頭急行の駅も網羅。鉄路ではない車両所編を含めると計82枚に上る。

 県観光戦略課の内田浩二課長は「全線開通し、全て集めたい人もいるはずだ。鉄道に乗ることが旅の目的になる。沿線の景色や食べ物を満喫しながら楽しんでほしい」と話した。

 価格は駅印が1枚300円、駅印帳は1冊1650円。乗車券を販売所で提示すると購入できる。販売所は境港-米子空港駅間が境港市観光案内所、大篠津町-米子駅間が米子市国際観光案内所となっている。

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