日本は四つの政治文書の厳守を 国会議員訪台計画で中国外交部

日本は四つの政治文書の厳守を 国会議員訪台計画で中国外交部

記者会見に臨む中国外交部の林剣報道官。(資料写真、北京=新華社配信)

 【新華社北京5月11日】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は10日の記者会見で、20日に台湾で行われる「総統就任式」に日本の国会議員37人が出席を予定していると謝長廷(しゃ・ちょうてい)「駐日台湾代表」が明らかにしたとの報道について問われ、中国は日本に対し、中日間の四つの政治文書の原則と精神を厳守し、実際の行動で「一つの中国」原則堅持の約束を果たすとともに、いかなる形でも「台湾独立」分裂勢力を容認、支持しないよう厳粛に促すと表明した。

 林報道官は次のように述べた。世界に中国は一つしかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部で、中華人民共和国政府は全中国を代表する唯一の合法政府だ。台湾が国家だったことはなく、「総統」も存在しない。台湾問題は完全に中国の内政である。

 日本は中日共同声明で「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する」「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する」と明確に約束している。ポツダム宣言第8項は「カイロ宣言」の条項の履行を明確に求めており、カイロ宣言は日本が盗取した中国領土の返還を主な内容としている。

 日本はまたこれまで何度も台湾問題について中国に対し、「二つの中国」や「一つの中国、一つの台湾」を支持しない、「台湾独立」を支持しない、台湾とは民間・地域交流だけを維持するとの厳粛な約束をしてきた。これが歴史的経緯であり、日本が守るべき立場であり原則だ。

 われわれは日本に対し、中日間の四つの政治文書の原則と精神を厳守し、実際の行動で「一つの中国」原則堅持の約束を果たすとともに、いかなる形でも「台湾独立」分裂勢力を容認、支持せず、台湾海峡の平和と安定を乱すのではなく守るよう厳粛に促す。

 われわれは民進党当局に厳正に告げる。外部勢力と結託し「独立」をたくらむ挑発をしても思い通りにはならない。国と民族の利益を売り渡すなら、必ず歴史の罰を受けることになる。

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