ドラフト指名された「257人が自分より優れているはずがない」とビルズRBフランク・ゴアJr.

フランク・ゴアJr.【AP Photo/Julio Cortez】

ドラフト外入団だが、やる気に満ちているランニングバック(RB)フランク・ゴアJr.は、ドラフト時のエピソードが自分を奮い立たせてくれると率直に話している。

NFL史上3位のランヤードを誇る元ランニングバック、フランク・ゴアの息子であるゴアJr.は、最終的にバッファロー・ビルズと新人フリーエージェント(FA)として契約するまでに、20人のランニングバックを含む257人の有望株が4月に実施されたドラフトで名前を呼ばれるを見ていた。

ビルズが現地10日(金)にルーキーミニキャンプの初日を開催する中、22歳のゴアはドラフトの経験について話し、自分自身の実力を証明し始める最初の機会を得た。

ゴアはドラフト外でNFL入りしたことに対する自身のモチベーションについて、こう語った。「すごく奮起できた。今年のドラフトで257人が俺よりも優れていたなんてありえないと感じているけれど、ドラフトが終わった今、自分はビルズの一員だ。俺は競い合うためにここにいるし、チームメイトを押し上げ、ランニングバック陣も押し上げ、スペシャルチームに入れるようになりたい」

大学の“パワーファイブ”カンファレンスで活躍したわけではないものの、ゴアはサザンミシシッピ大学での4年間で、ドラフト指名された多くのランニングバックたちよりも豊富なカレッジキャリアを積み重ねた。

ゴアの成績は、ビルズがドラフト4巡目で指名したケンタッキー大学出身のレイ・デイビスの成績に匹敵する。大学時代に44試合に出場したデイビスは4,388スクリメージヤード、タッチダウン41回、キャリー平均4.9ヤードを記録。

一方のゴアは47試合に出場し、4,714スクリメージヤード、タッチダウン30回、キャリー平均5.3ヤードをマークしている。

ゴアの不利な点は、身長が約173cmと小柄であり、そのサイズゆえに突破力が不足するのではないかという懸念だ。こうした弱点がドラフトで見送られる一因となった。

とはいえ、ゴアはドラフト外になったことでビルズに行き着いた。それは本人と父親であるフランク・ゴアSr.も望んでいたことだった。なぜなら、フランク・ゴアSr.は引退の1年前、36歳だった2019年シーズンをビルズで過ごしており、大学に進む前にゴアJr.はチームの様子を少しばかり知ることができたからだ。

その可能性を見たゴアJr.は自身がビルズに行くことをずっと“祈り、願っていた”と明かした。

ゴアは契約について電話がかかってきたことについて「ほっとしたよ。父がここに行かせたがっていたのを知っていたし、俺もここに来たかった。(ランニングバック)コーチ(のケリー・スキッパー)と会ったとき、彼は俺が良くなるために必要なコーチであり、俺が最高の選手になるために必要なコーチだという雰囲気を感じたんだ」とコメント。

ビルズに加入したゴアはすでに選手層が厚く、新進気鋭の主力選手がいるランニングバック陣で自分の役割を模索することになるだろう。ビルズには現在、もう1人の新人RBであるデイビスの他に、タイ・ジョンソン、ダリントン・エバンスがジェームス・クックの後ろに控えている。クックは昨シーズンに1,000ランヤードを突破し、シーズンの終わりに近づくにつれて力をつけ、ビルズの最後の10試合(プレーオフを含む)で1試合にボールに触れる回数が平均19.5回を記録していた。

体格に恵まれないドラフト外FAであるゴアは不利な状況にある。それでも、たとえ自分の代わりに200人の選手が指名されたとしても、自分にはまだチャンスがあるとゴアは理解している。

ゴアは「俺は今ここにいて、みんなが間違っていることを証明するためにここにいるんだ」と話した。

【KO】

© NFLJapan.com