「アナログにも程がある」河野太郎氏、マイナカード「偽造はうさぎで見抜いて」の唖然…中国企業ロゴ問題には「調査に携わってない」責任放棄

5月10日、河野太郎デジタル相は記者会見で、偽造したマイナンバーカードを身分証として使い、スマートフォンを乗っ取るなどの詐欺事件が相次いでいることを受け、事業者らに注意を呼びかけた。

河野氏は「右上のマイナちゃん(うさぎのキャラクター)がパールインキで印刷されており、偽物は色が変わらないからすぐわかる」とし、「目視でも、ていねいにカードをチェックすれば偽造は見破れる」と強調。偽造かどうかを見分けるチェックポイントを記した文書を、事業者向けに配布する方針も示した。

マイナカードの偽造をめぐっては、大阪府八尾市の松田のりゆき市議が本誌の取材に、総額350万円の詐欺被害を訴えるなど、被害報告が相次いでいる。

河野氏は、ICチップの情報を読み取れば詐欺は防げるとも指摘。読み取りに必要なアプリを開発する可能性にも言及した。

同日、河野氏は自身の「X」にこう投稿し、改めて注意を喚起した。

《マイナンバーカードにはさまざまな偽造防止対策が施されており、しっかりそれらを確認いただければ券面の偽造は判別できます。例えば右上のマイナちゃんはパールインキで印刷されており、角度によって色が変化します。》

たしかに、「マイナちゃん」は見る角度によって色が変化し、偽造を見分けるポイントにはなるのだが……。しかし、デジタル化を推進するはずの河野氏が、マイナカードの「目視」チェックに言及したうえ、チェックポイントを記した文書を事業者向けに配布する方針を示したことに、Xでは《アナログにも程がある!》と唖然とする声が殺到した。

《アナログで偽造カードを見分ける必要がある日本のデジタル》

《目視で確認するならICチップなんか必要ないだろう。偽造カードが出回っているのに、対策が目視か?終わってるだろう》

10日の記者会見では、記者から、内閣府のタスクフォースで元民間構成員が提出した資料に中国の国営電力会社のロゴが入っていた問題に関する調査の現状を問われ、河野氏は「調査に私は携わっていないので、内閣府か何かに聞いていただきたい」と回答した。

河野氏は4月9日、参院内閣委員会で「調査をしっかり進めている」と答弁していた。1カ月後に調査の現状を問われ、自身が関与していないと回答したことに、Xでは河野氏の責任を問う声が殺到している。

《「しっかり調査したい」「調査をしっかり進めている」と以前言っておいて今度は「私は調査に携わってない」ってなんじゃい コロコロ言うこと変わりすぎやろ》

《都合が悪くなると逃げる。こんな無責任な人間が総理大臣候補なんてどうかしてるぜ》

政府は12月2日から現行の健康保険証を廃止し、マイナカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に一本化することを決定している。

だが、5月8日には国家公務員の2024年3月のマイナ保険証の利用率が5.73%だったと厚生労働省が公表した。河野氏のもとで、マイナ保険証の利用率が高まる日は来るのだろうか。

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