修学旅行の生徒28人が犠牲…“紫雲丸事故”から69年、高知市の南海中学校で追悼式

高知市の南海中学校の生徒28人が犠牲となった紫雲丸事故から、11日で69年が経ちました。学校で追悼式が開かれ、遺族や同級生らが犠牲者を偲びました。

1955年5月11日、濃霧の中、香川県の高松港沖で連絡船=紫雲丸と貨物船が衝突し紫雲丸が沈没しました。船には修学旅行中だった高知市の南海中学校の生徒、117人も乗っていて生徒28人を含む168人が犠牲となりました。

11日、南海中学校で追悼式が行われ、遺族や同級生、南海中学校の生徒たちが、犠牲になった人たちを偲びました。

▼南海中学校・岩崎優花さん 「この当たり前にあり、かけがえのない毎日を大切に過ごしていき、先輩方の思いを受け継ぎながら命の尊さを考えていきたいと思います」

当時、紫雲丸に乗っていた葛目さんは当時の様子を今でも思い出すといいます。

▼当時紫雲丸に乗っていた葛目堯一さん「本当にきのうのように思い出します。こんなに若い時に命をなくしてから、私はこの年になるまで生きながらえてきたので、本当に申し訳ないと思っています。自分の命は本当に大切にしてください」

南海中学校では10月にある2年生の修学旅行でも、事故現場の近くで追悼式を行う予定です。69年前のあの日と違い、澄みわたった11日の空。慰霊碑は事故の悲惨さを伝え続けます。

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