新緑きらめく高原 蒜山三座山開き 観光関係者ら安全願い神事

 夏山シーズン到来―。真庭市と鳥取県境に連なる蒜山三座が11日、山開きした。待ちわびた登山者は早速、初夏の日差しに新緑がきらめく山中を進み、山頂を目指した。

 午前中から、リュックサックを背負った中高年らが次々と入山。かれんな野花が山道を彩り、小鳥のさえずりも聞こえる中、時折立ち止まっては木々を吹き抜ける心地良い風を満喫していた。

 登山好きの4人で中蒜山(1123メートル)に登っていた会社員の女性(53)=岡山県久米南町=は「山の緑がきれいで空気もいい。頂上でみんなと食べるご飯が楽しみ」と話した。

 中蒜山の麓にある塩釜石彫公園(同市蒜山下福田)では、登山者の安全を願う神事があり、地元の観光関係者ら約20人が出席。5年ぶりに参加した蒜山アルプホルン愛好会が伸びやかな音色を蒜山高原に響かせた。

 蒜山三座は上蒜山が1202メートル、下蒜山1100メートル。蒜山観光協会は、11月末までに例年並みの約5万人の人出を見込んでいる。

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