熊大医学部の図書館で絵画クラブ『金陽会』作品展「ハンセン病をこころで学ぶ」【熊本】

熊本大学医学部にある図書館で、国立療養所菊池恵楓園の絵画クラブ『金陽会』の
作品展が開かれています。「ハンセン病をこころで学ぶ」と名付けられたこの作品展。一般の人も鑑賞できます。

タイトルは『母子』。

今も菊池恵楓園で暮らす80歳の矢野 悟さんが1995年に描いたものです。

ここは熊本大学の医学部にある図書館。
(正式名:「熊本大学附属図書館医学系分館」/熊本市中央区本荘)
菊池恵楓園の入所者で作る絵画クラブ『金陽会』の作品展が開かれています。
かつて国の誤った隔離政策によって故郷を追われ、家族と離れ離れにならざるを得なかったハンセン病の元患者たち。

絵筆に込められた思いに触れることで、『ハンセン病をこころで学んでほしい』と
企画されました。

【熊本大学医学部 福田 孝一教授】
「私たち医学部関係者は知識だけでは足りない。彼らが将来、医師として患者さんと接するときに患者さんに寄り添える、あるいは思いやりを持って接することができる、そういう医師に育ってほしいという思いを込めて企画した」

初日は医学部1年の学生たちが鑑賞。『金陽会』の絵画の保存活動などに当たる
キュレーターの藏座 江美さんと会話しながら作品の背景に思いを馳せていました。

【学生】
「自分の経験とかつらい思いを表現していたり、しかし明るい表現(をしていたり)で前を向いて頑張っているんだなと思った」

【学生】
「あまりハンセン病の方とか年代的にあまり知らない年代だったので、親近感とかなかったけど、ちょっと(親近感が)湧いた」

この作品展は5月15日までで、期間中の平日は一般の人も来館し、鑑賞できます。
(土日は休館)

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