日本版ファストフードとも言える「寿司」。特に、回転寿司は老若男女に人気で、休日の夜などは入店待ちの行列ができることも珍しくありません。
他方、回転寿司チェーンの多くでは「テイクアウト用寿司」も準備しており、こういった並びが苦手な人は事前予約でオーダー、自宅などでのんびりゆっくりいただくこともできます。
そこで今回は「はま寿司」「くら寿司」「スシロー」各社の「テイクアウト用寿司」を食べ比べ。各社の商品の個性と特徴に迫ります。
【画像】「はま寿司」「くら寿司」「スシロー」のテイクアウト寿司を徹底比較!
はま寿司:繊細な調理を施した「活き〆まだい」が特に美味!
「濱のおいしさ、そのままに」というスローガンでお馴染みの「はま寿司」。
実は回転寿司チェーンの中でも革新的なサービスを切り開いてきた過去があり、回転寿司初のドライブスルーやタッチパネルを導入し待ち時間緩和を図るなど、従業員やお客想いな取り組みを多々行ってきました。
ラーメンや茶わん蒸しなどのサイドメニューのクオリティが高いとも度々話題になる「はま寿司」ですが、もちろんメインとなる寿司の美味しさにも定評があります。
複数ある「はま寿司」の「テイクアウト用寿司」のうち「特上11種セット(1人前)」をチョイスしました。
1人でも十分満足できる11貫のうち、王道人気のマグロ系ネタが4貫も入ったうれしいセットです。
また、特に「はま寿司」の調理技術が反映された「活き〆まだい」「ホタテ」を筆頭に、「いくら」「サーモン」などの大人気ネタもしっかり網羅しています。
このセットで特に印象に残ったネタが「活き〆まだい」と「ホタテ」です。
「活き〆まだい」は熱湯をさっとかけることで、表面だけに熱が通り霜降りのような状態になる湯霜造り。身の淡白ながらもしっかりとした旨味と、皮のコリコリとした食感は他チェーンでは味わえない一品でした。
また「ホタテ」は大粒で、濃厚な舌触りとずっしりとした旨みを感じることができました。
物量感だけでなく、その繊細な味にも大満足。「濱のおいしさ、そのままに」を十分感じるセットでした。
スシロー:安定の鮮度はもちろん「海老好き」垂涎のセット!
連日多くのファミリー客で賑わうご存知「スシロー」。
経営母体の「あきんどスシロー」は1975年の創業から「寿司一筋」の本格派。低価格で美味しい寿司を楽しめることから、複数ある回転寿司チェーンの中でも特に人気のチェーンです。
今回はこの「スシロー」の「テイクアウト用寿司」の中から「特上セット10種(1人前)」をチョイスしました。
「はま寿司」と同価格でありながら、1貫少ない一方、「はま寿司」に負けない大ぶりなネタがズラリ入っています。
その彩りに食欲がそそられますが、特に筆者が感激したのが「活〆はまち」と2種の「海老」でした。
「活〆はまち」は、厚切りカットで脂乗り十分のネタで、口に入れればとろとろにその旨みを感じることができました。
また、「大えび」「赤えび」と2種のえびを堪能できるのも嬉しいところ。
「大えび」はしっとりとしたプリッとした食感と濃厚な旨味を感じることができました。また、「赤えび」もまたお店でいただくのと変わらぬ美味しさで、程よくボイルされ引き締まった身からは、これまた海老特有の旨みを感じて大満足。
この他のネタいずれも美味しく、さすが安定感のある「スシロー」ならではのセットだと思いました。
くら寿司:「うなぎ」「あわび」などの高級ネタも入った贅沢な10貫
そして最後に「くら寿司」の「テイクアウト用寿司」をいただきます。
他の回転寿司チェーンに対し、斬新な取り組みをすることで知られる「くら寿司」。店頭ではお皿の枚数でガチャガチャが引ける「びっくらポン」などの仕組みを取り入れるなど、前例にとらわれない配慮あるサービスが印象的なブランドです。
そんな「くら寿司」ですが、実は「テイクアウト用寿司」でも、やはり他社との強い差別化を感じました。今回チョイスした「特上極旨セット(1人前)」を見てみましょう。
1人前で入っているのは10貫。それでいて税込1780円は、前述の「はま寿司」「スシロー」に対して考えれば、コスパが悪いようにも感じますが、ここでネタに注目。
なんと「うなぎ」「あわび」「うに入り海鮮」といった高級ネタをふんだんに使っているのです。
包材のどことなくシックな印象も合わせて考えると、大人向けのセットのような印象も受けます。
鮮度の良さが伝わる艶々のネタの中でも、特に美味しかったのが「うなぎ」と「あわび」です。
贅沢に分厚くカットされた「うなぎ」は繊細な焼き加減で、ふんわりとした口当たり。「うなぎ」特有の臭みなどはいっさいなく、これがとにかく絶品でした。
また「あわび」は小ぶりながらも、しっかりと弾力があり噛み締めれば磯の旨味が口いっぱいに広がりました。
多少値は張るものの、舌の肥えた大人でも大満足のセットだと思いました。
コスパとネタの良さでは「はま寿司」「スシロー」は同クラス。「くら寿司」のネタのレベルも◎
ここまで「はま寿司」「スシロー」「くら寿司」の「テイクアウト用寿司」をいただきましたが、正直言って「はま寿司」「スシロー」は甲乙つけがたく、味わい・コスパともにほぼほぼ同クラスの印象を受けました。
他方、「くら寿司」は一見コスパ面で「はま寿司」「スシロー」に劣ると見えますが、ネタのレベルが最高で、「ちょっと贅沢したい」というときにはチョイスしたい「テイクアウト用寿司」だと思いました。
ここまで読んでくださったあなたはどのブランドの「テイクアウト用寿司」が気になりましたでしょうか?
ぜひ本記事を参考に、あなた好みの「テイクアウト用寿司」をチョイスしてみてくださいね。
(うまいめし)