「綾鷹」原宿の人気スポットをジャックして“茶会” 計5万本無料配布 ミストとスモークの雲海で新ブランドメッセージ体現

コカ・コーラシステムは9日、東京・原宿の人気スポット・神宮前交差点の両岸にある東急プラザ表参道「オモカド」と東急プラザ原宿「ハラカド」の2つの商業施設をジャックして緑茶飲料ブランド「綾鷹」のサンプリングイベントを開始した。

トレンドの発信地で感度の高い若者が集まるとされる場所にブランド体験の場を設けて、戦略的ターゲットに定める20‐30代との接点拡大が目的。

イベントは「綾鷹 雲海イマーシブ茶会」と題し「ハラカド」6階屋上テラスで21日まで開催される。期間中、「綾鷹」本体(緑茶)メインパッケージの650mlPETを無料配布する。配布本数は「ハラカド」で3万本、「オモカド」で2万本を予定している。

「綾鷹」本体(緑茶)650mlを総計5万本を無料配布する

メイン会場となる「ハラカド」では雲海が出現。雲と同じ大きさの水粒を発生させるミストと、噴出した煙を冷却して発生させたスモークで雲海を演出する。

雲海の演出は、新ブランドメッセージ「自分のリズムでいこう。」に基づくもの。

9日取材に応じた日本コカ・コーラの下永加奈子マーケティング本部トータルティーカテゴリー事業本部緑茶事業部ディレクターは「常に情報やノイズに囲まれ、なかなか自分のペースを取り戻せないというのが今の一般の消費者かと考える。日常の喧騒から離れたスペシャルな空間で『綾鷹』の新しい味わいとブランドメッセージを体現した」と説明する。

日本コカ・コーラとしてはブランディングの一手法として体験の場を重視している。

雲海の演出

日本コカ・コーラの塩田悠二マーケティング本部エンドトゥエンドエクスペリエンス部シニアマネジャーは「いろいろな情報がある中で、ブランドの名前や特徴を知っているだけではなかなかその人自身に定着せず、行動のきっかけにならない傾向が近年強まっている」と指摘する。

今回のイベントは、ブランドメッセージの自分事化を意識。「製品をいい環境の中で少し深く体験していただくことがファンづくりにつながると考え、我々としては力を入れ始めている」と語る。

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