令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選 3回戦 川和 vs 横須賀総合

2年生ボランチコンビが中盤を制圧 川和が1‐0で横須賀総合に完封勝利
川和MF3鈴木快(2年)、MF7長谷川舜(2年)

 令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選 1次予選の3回戦が5月11日に行われ、川和横須賀総合が対戦。1-0で川和が勝利した。

【フォトギャラリー】川和vs横須賀総合

 35分ハーフで行われた試合は川和が前半3分、FW11舩田浩弥(3年)が決め、先制。中盤を厚く敷いた川和はショートカウンターを仕掛け、相手陣内に攻めこんだ。一方、横須賀総合はMF7井上然(3年)のスピードを生かした突破を起点にチャンスを広げ、セットプレーではキッカーを務めるFW8田邉翔(3年)が多彩なボールを繰り出し、迫った。

川和FW11舩田浩弥(3年)

 前半は時間の経過とともに押す横須賀総合だが、川和に中盤を抑えられ、相手陣内深くまでは迫れなかった。ハーフタイム、横須賀総合ベンチは「もっと泥臭くいこう」「セカンドボールを拾っていこう」「やってきたことを出していこう」と指示が出たものの、後半はなかなかマイボールにできない展開は続いた。1‐0で優位に立つ川和は前半以上にゲームの主導権を握り、攻勢に出た。ファールで得たセットプレーからチャンスを得たものの、相手の執拗な守備とシュートの精度に欠き、あとひと押しが足らず、決定機を見いだせずにいた。試合はそのまま1‐0で川和が勝ち、Cブロック決勝に駒を進めた。

 川和の岡野亘監督は「立ち上がりのいい時間帯に1点取れました。守備に関して我慢ができるチームなので大きく崩れることはないで、自信をもってできました」と総括するとともに「チームには球際・切り替え・ハードワークを徹底させ、プラスアルファでヘディングを求めています。その点で今回は相手より上回れました」と勝因を語った。

川和vs横須賀総合

 先制したものの、なかなか点が入らないなか、岡野監督が示した我慢ができたのは、MF3鈴木快(2年)、MF7長谷川舜(2年)のボランチコンビの働きにある。岡野監督は「二人はセカンドボールを拾え、ハードワークができる選手」と評価。信頼を寄せている。

 MF3鈴木は「意識したのはセカンドボールの回収と裏への飛び出し」と言えば、MF7長谷川は「ボールの移動中に次にボールがどこに来るかを予想して、相手よりも先に移動して、攻撃をつぶすこと」とそれぞれ役割を話すように、相手のパスのタイミング、場所を見透かしたようなポジショニングで攻撃の芽を摘むやすぐさま攻撃に展開するなど、文字通り攻守の要を担い、中盤を制圧した。結果1‐0の完封勝利をおさめたものの、やはり1点というのは少々寂しい。

 「セカンドボールの回収では勝てていましたが、ゴール前のシュートのシーン、決定的なシーンで甘さが出てしまいました」(MF3鈴木)

 「守備は安定していましたが攻撃面ではまだ足りない部分がありました」(MF7長谷川)

 それぞれ反省を忘れていない。川和の中盤を担う2年生ボランチコンビに要注目だ。

(文・写真=佐藤亮太)

© サッカードットコム株式会社