パリ・サンジェルマン(PSG)のルイス・エンリケ監督が、退団を表明したフランス代表FWキリアン・ムバッペについて言及した。フランス『レキップ』が伝えた。
10日、ムバッペは自身のSNSに動画を投稿。今シーズン限りでPSGを退団することを発表。クラブとの契約を延長しないことを明言した。
ムバッペは2025年夏までの契約をPSGと結んでいるとみられていたが、実は2024年夏までの契約であり、1年間は延長オプションがついているというものだった。
しかし、予てからその延長オプションは行使しないとみられ、今シーズン限りで退団し、レアル・マドリーへと移籍することが既定路線となっていた。
ただ、去就については一切口にすることはなかったムバッペ。今シーズンもチームのリーグ・アン制覇に貢献した一方で、チャンピオンズリーグ(CL)ではドルトムントの前に準決勝で連敗し敗退。悲願成就はならず、自ら退団を表明することとなった。
優勝こそ決まったが、シーズンはまだ続いていくPSG。12日にはリーグ・アン第33節でトゥールーズと対戦する中、ルイス・エンリケ監督がムバッペについて記者会見で言及。当然のことだが、前々から知っていたとした。
「サッカーは非常に複雑なスポーツであり、最高の選手を要するチームが全てのタイトルを獲得できるわけではないため、勝ったチームを冷静に分析する必要がある」
「キリアンについては、我々もずっと前から知っていることだった。みんなもだろう。一般的なイメージでは何も変わらない」
「私の決断は全て、チームにとって何が最善であるかに基づいて行われた。我々も同じ目的を追っている。まだクープ・ドゥ・フランスというタイトルがあることを忘れてはならず、準備をしなければならない」
「どのような選手がいるとしても、来シーズンはもっと強くなると私は確信している。それが私の見方だ」
あくまでもチームのことを考えて決断を下すというルイス・エンリケ監督。ムバッペとの対立については改めて否定。これまでのPSGに対しての貢献を改めて感謝した。
「人々がしばしば我々を対立させたがったという事実、そしてキリアンが否定したという事実にも関わらず、私が言えることは彼は素晴らしいサッカー選手であり、素晴らしい人間だということだけだ」
「私は彼の決断を理解している。彼はここで7年間過ごした。常にクラブのために全てを捧げた。そしてクラブは彼に全てを与えた。彼の幸運を祈りたい」
「どこへ行くのかは、誰の目にも明らかであるにも関わらず、彼はまだ語っていない。私は、キリアンに関して、いかなるレベルでも文句は言わない」
「いつだって彼はリーダーだった。PSGはこれからも素晴らしいチームであり続けるだろう。我々はハングリー精神を持ち、クラブに共感したいと考えている選手を採用したいと考えている。今シーズンをキリアン・ムバッペと共に経験できたことを、とても誇りに思う」
既報通りマドリーに行くことになるであろうムバッペ。いずれにしてもPSGでのプレーはもうなくなることが確定したが、来季はどこでどんなサッカーを見せてくれるのか注目だ。