うそ電話詐欺で43歳女を逮捕 容疑で鹿児島県警、警視庁との「だまされたふり作戦」が奏功

 鹿児島中央署と県警組織犯罪対策課は11日、うその電話をかけて鹿児島市の無職70代女性から現金500万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、東京都中野区江原町3丁目、無職の女の容疑者(43)を逮捕した。県警は同日、同じ女性に対する詐欺未遂の疑いで、4月19日に容疑者を現行犯逮捕していたと発表。県警によると、都道府県警の連携で特殊詐欺を調べる「連合捜査班」と協力した摘発は初めて。

 詐欺の逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀し、4月初旬から中旬の間、融資金の返金のため口座開設費用がいるなどとうその電話をかけ、女性から同月11日に200万円、同13日に300万円をだまし取った疑い。詐欺未遂は氏名不詳者らと共謀し、同月中旬、トラブル解決を名目とした電話をかけ、女性に現金を送らせだまし取ろうとした疑い。

 県警組織犯罪対策課によると、いずれも送金手段は宅配便だった。4月19日午前、不審に思った女性が県警側に相談して発覚。警視庁の連合捜査班と連携し、「だまされたふり作戦」を実施した。県警の捜査員が同日中に、自宅で宅配便を受け取る容疑者を取り押さえた。受け子役とみられ、実態解明を進めている。

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