家族連れも友人同士も心ワクワク 「お菓子の美術館」氷見市芸術文化館

渡辺さん(右)のギャラリートークで作品解説に耳を傾ける来場者=氷見市芸術文化館

 氷見市芸術文化館で開催中の「お菓子の美術館~渡辺おさむスイートアートin氷見」(富山新聞社、北國新聞社主催)は11日、週末を迎え、大勢の家族連れや友人同士らが訪れ、本物そっくりの「スイーツ」で彩られた幻想的な世界を満喫した。来場者は思わず食べてみたくなる作品の数々に笑みがこぼれ、心をワクワクさせた。

  ●「幸せな思い出に」 渡辺さん、ギャラリートークで

 「幸せな記憶に結びつき、幸せな思い出の一ページに残してほしい」。現代美術家の渡辺おさむさんがギャラリートークでこう来場者に語り掛け、「写真を撮って周りの人に幸せをシェアをしてほしい」と訴えた。

 来場者は渡辺さんの作品解説に耳を傾けながら、お菓子でデコレーションされた水族館や動物の森などの世界観に浸り、作品に入り込んでスマートフォンなどで写真に収めた。

 家族5人で訪れた氷見市西の杜小2年の新堂蒼大さん(7)はお菓子で表現されたジオラマの街に「すごい。作ってみたい」と声を上げた。妹の心菜ちゃん(2)は「お菓子の宮殿の晩餐会」で誕生日の歌を口ずさんだ。

 母と一緒に訪れた滑川市の小学2年稲葉日菜さん(7)は全長4.5メートルの「ドラゴン」に「色がかわいくて、模様も人魚みたい」と感想を話した。家族6人で観覧を楽しんだ高岡市大野の小林舞香さん(33)は「細かいところまでスイーツやお菓子で表現されており、すごい。食べてみたい」と笑顔をほころばせた。

 富山市の会社員寺西瀬音さん(24)とパート佐伯真衣さん(24)は「メルヘンの世界で、おとぎの国に来たいみたい。幸せな感じ」と、作品と一緒に写真撮影を楽しんだ。

 親子3人で金沢市から訪れ、髪飾りのカチューシャを付けた同市兼六小3年の伊藤杏咲さん(8)と年中児の咲代ちゃん(4)姉妹はスイーツで表現された作品に「食べてみたい」と話した。

 

  ●12日午後、会場でミニコンサート お菓子の歌、児童ら元気に

 「お菓子の美術館」の会場の氷見市芸術文化館で12日にミニコンサートが開かれ、お菓子の曲を中心に歌声を響かせ、会場を盛り上げる。

 氷見市内の小学1~6年生40人でつくる児童合唱団「翼―Tsubasa」は、礒島由佳子さん=鞍川=の指揮で、ピアノやウッドブロックの伴奏に合わせて「アイスクリームの歌」や「ドーナッツ、ど~なっつ?」を合唱する。

 一般の女声コーラス「Coccolo」や、中学生の「Drops」もスイーツの曲を中心に花を添える。

 11日は氷見市鞍川のアソカ幼稚園で「翼―Tsubasa」の練習が行われ、児童がリズミカルな振り付けで元気よく歌声を響かせた。礒島さんは「お菓子の美術館の観覧前後に音楽でも楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。比美乃江小6年の當間心奈さん(11)は「みんなで元気に歌って楽しみたい」と話した。

 ミニコンサートは12日午後2時半~3時に開かれる。

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