日本ハム・新庄監督「大当たり~」万波1番起用ズバリ 不振の主軸が2安打2打点

 3回、先制適時二塁打を放つ万波(撮影・中島達哉)

 「日本ハム3-0ロッテ」(11日、エスコンフィールド)

 連勝を決めた日本ハム・新庄監督は、開口一番「新庄剛志、大当たり~」と自画自賛だ。ここ10試合で37打数4安打と不振の万波をあえて1番に起用。三回に6試合ぶりの打点となる先制二塁打、七回には試合を決める右前適時打。2安打2打点の活躍で応えた。

 先制打を放ち、万波は二塁ベース上でホッとしたような笑顔で上空を見上げた。久々に見せた迷いのない鋭いスイング。ヒーローインタビューでは「ずっと迷惑を掛けて。僕も早く調子を上げて貢献したいという一心でいきました」と吹っ切れた表情を見せた。

 新庄監督は試合前に1番起用を明言し、練習中には身ぶり手ぶりでアドバイスしていた。「『全部狙いに行くつもりで』と。打席で自分のフォームと勝負している。ピッチャーと勝負できていないから『打ちにいけ』と言いました」という魔法をかけた。

「背中押された」

 「思いっきり行こうと思ってましたけど、監督から言ってもらえるっていうのは、背中押されます」。6日のソフトバンク戦で今季初の欠場。「全試合出るのは目標だった。かなり落ち込みました」。無安打に終わった前夜もデーゲームを控えながら試合後にバットを振った。苦悩を乗り越えて結果を出した。

 「まだまだ今日2本打っただけ」と万波は慎重な口ぶり。新庄監督は「吹っ切れたから、もうどの打順でも大丈夫でしょう」と太鼓判。魔法の効力に自信を見せた。

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