【西武】松本航〝配置転換〟セットアッパーで見せた変貌 松井監督も驚き「見事だった」

8回に堂々の投球を見せた西武・松本航

西武・松本航投手(27)が11日の楽天戦(ベルーナ)1点リードの8回に2番手で登板し、1回を無安打無失点投球。プロ6年目で初ホールドをマークし、2―1の勝利に貢献した。

前日10日の同カードでは6回以降に登板した本田、ヤン、浜屋のブルペン陣が計10安打7四死球10失点と崩壊し、チームの救援防御率が5・04にまで悪化。開幕から主に8回を任され5ホールドをマークしていたセットアッパー・甲斐野央投手(27)が右ひじ違和感のため4月24日に抹消され、守護神・アブレイユにつなぐ新たな〝方程式〟が懸案だった。

この日、ドラフト1位・武内夏暉投手(22=国学院大)が7回7安打1失点と粘りの投球で3勝目、防御率1・50をマークしたように、質量豊富な先発陣はリーグ屈指。松本もここまで4試合に先発して、3試合でハイクオリティー・スタート(7回以上で自責点2以内)の内容で1勝1敗、防御率1・91と好投を続けていたが、貧打と合わせチームの懸案となっているブルペン問題解決のため、豊田投手コーチから直々の指名があったようだ。

松本はその期待に応え、8回のマウンドでは最速154キロのうなるストレートを軸に3番・浅村から始まるクリーンアップを無安打無失点1奪三振と抑え、9回を守護神・アブレイユにつないだ。

先発では今井、高橋光、平良の陰に隠れ、もうひとつ特徴のなかった松本の頼もしい変身ぶりに松井稼頭央監督(48)は「ちょっとまた違う松本が見られた。ポテンシャルの高い投手なので見事だった」とコメント。3年ぶりのリリーフ登板で投じた渾身の14球を称えた。

その上で「連投とかを含めて投げていきながら、状態を見ていきたい」とこの急場をしのいでくれた27歳右腕への新たな期待を語っていた。

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