富山県射水市で避難生活中のウクライナ人家族ら、輪島で炊き出し支援

炊き出しで提供するピロシキを持つアンドリューさん(右)やイナさん(右から2人目)ら

 ロシアによるウクライナ侵攻のため富山県射水市に避難しているウクライナ人らが11日、能登半島地震の被災者を励まそうと、石川県輪島市門前町で炊き出しを行った。被災者たちにウクライナ料理のボルシチとピロシキを提供し、日本での避難生活の支援に対する感謝の気持ちを表した。

 アンドリュー・オルロヴさん(37)一家は、侵攻前から県内で暮らしている母親のイナ・グロームさん(56)を頼り、射水で避難生活を送っている。

 今回の炊き出しは、知人で、被災地支援に取り組む旧北陸道こすぎ商盛会の片口敏昭会長(65)から誘われて実現。前日にアンドリューさんの妻子も手伝い、6時間かけて料理を仕込んだ。

 11日は、イナさんとアンドリューさん、片口さん、片口さんが営む店の従業員の押川萌香さん(28)が午前8時に射水を車で出発。災害ボランティアセンターから指定された介護施設に向かい、昼食時に75食を振る舞った。

 イナさんは「私たちだけでなく、被災者もつらい思いをしている。いつも支援してもらっている感謝を伝えたくて、被災地に行きたかった」と話した。

炊き出しでボルシチなどを振る舞うイナさん(左)ら

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