「ナベ君に取られましたね」次は俺が! マリノスのパリ世代戦士が“V弾”宣言。3戦連発へ「めちゃくちゃ狙っている」【ACL決勝】

[ACL決勝・第1レグ]横浜 2-1 アル・アイン/5月11日/横浜国際総合競技場

横浜F・マリノスは5月11日、UAEのアル・アインとホームで対戦。先制点を奪われて迎えた72分に植中朝日の同点弾で追いつくと、86分には渡辺皓太が勝ち越し点を挙げ、2-1の逆転で先勝した。

「ナベ君に取られましたね。結局最後に決めた人なんで、いいとこ取られましたけど、チームの勝ちに貢献はできたんじゃないかなと思います」

試合後、取材エリアに姿を見せた植中は、いたずらな笑みを浮かべながら、そう語った。

確かに最終的には3歳上の先輩がヒーローになったが、パリ五輪世代の22歳もまた圧巻のパフォーマンスだった。前半から貪欲にゴールを狙う姿勢を見せていたなか、終盤に差し掛かったところでヤン・マテウスの柔らかいクロスにヘッドで合わせ、チームを俄然勢いづかせるACL2戦連発弾を叩き込んでみせた。自身の得点はこう振り返る。

【動画】朝日の同点弾! ナベコーの逆転弾!
「後悔したくない気持ちがあったので、自分が打てるところはどんどん打っていこうと決めていました。前半に何本か打って、入りはしなかったですけど、打ってリズムを掴んでいた部分もあるので、そういうのがゴールに繋がったかなと思います。

クロスに入っていけてないシーンが結構多くて、本当に自分の中で責任を感じていて、次はもう絶対にと決めていたので、そこにヤン選手が本当に良いボールをくれただけです。(アンデルソン・)ロペス選手がニアに行くのを分かって、相手もそこに引き連れるだろうなっていうのもあったので、おいしいとこを取りました」

自身は不参加となったパリ五輪の出場も懸けたU-23アジアカップで、同世代の仲間たちが一足先にアジア王者に輝いた。当然、刺激は多いが、必要以上に意識することはない。

「U-23のメンバーがアジアカップを優勝したのは本当に嬉しいですし、自分も違うチームではありますけど、そこ(アジア制覇)を狙っています。でもそういうパリ五輪とか、もちろんありますけど、一旦そこは置いといて、自分のチームがタイトルを獲ることだけを考えて次もやっていきたいです」

本職はFWながらインサイドハーフで躍動している若武者は、三度ゴールを奪い、マリノスを頂点に導けるか。「(ACL3戦連発は)めちゃくちゃ狙っているので、今度こそ自分が決勝ゴールを取って、トロフィーをみんなで掲げたい」と意気込み十分だ。

取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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