大谷翔平は夢の三冠王になれるか 確率14.6%…米データサイトが「できる」と断言する理由

ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

ファングラフスの著名記者が分析

米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手が日本人初の「三冠王」になる可能性について、米データサイト「ファングラフス」が分析した。「三冠王を獲得できる」と題する記事を掲載。データを駆使しながら偉業達成の確率を算出し、「不可能に近いことを普通のことのようにしてしまう」と強調した。

夢物語も、大谷の前では現実に変わるかもしれない。ファングラフスは10日(日本時間11日)の試合前、MLB公式サイトでも紹介される成績予測システム「ZiPS」を開発したダン・シンボルスキー記者の署名記事を掲載。「ショウヘイ・オオタニは馬鹿げたことを実現してしまう傾向を持つ」と書き出された。

同記者は「オオタニはフィクションを現実に変える才を持っている」と紹介。「現在、打率でリーグトップに立ち、本塁打と打点でも首位とそれほど離れていない。そんな彼はまたも珍しい偉業を達成する本物のチャンスがある:三冠王獲得だ」とした。

大谷は9日時点でキャリアハイかつMLBトップのOPS1.103を記録していた。しかし、近年の成績や球速、負傷歴、1プレーごとのデータなどを加味して算出されたZiPSの予測OPSは1.150という。「最も才能ある選手でも、通常ならキャリア最高のOPSは少しは幸運が寄与するもの」というが、大谷の場合は「ちょっとした不運の結果」でもこの数字と強調。「これはとんでもない」と驚いている。

ZiPSの予測では各タイトルの確率も算出された。大谷は首位打者が22%。「45本」と見込まれた本塁打王の確率は52%、打点王は22%。さらに三冠王は14.6%と弾き出された。数字だけなら可能性は高くないように思えるが、同記者はこんな言葉で記事を締めくくっている。

「キャリアを通してオオタニは『何が可能か』に関する私たちの理解を広げてきた。確率15%のことを成し遂げるのは、彼にとっては簡単と思えるほどに。それは『偉大』のとてもいい説明だ。不可能に近いことを普通のことのようにしてしまうという偉大さの」

不可能を可能にしてきた二刀流に夢を膨らませているようだ。

THE ANSWER編集部

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