神戸港のシンボル「ポートタワー」模型キット開発 鼓形の構造再現、誰でも簡単に制作

中川滋夫さんと制作した「糸掛けポートタワー」=明石市大蔵八幡町

 アイデア商品の製造、販売を手がける「コナリスエンタープライズ」(兵庫県明石市鷹匠町)の中川滋夫さん(64)が、糸を使って神戸港のシンボル・神戸ポートタワーの模型が作れるキット「糸掛けポートタワー」を開発した。自社サイト内で注文を受け付けている。(赤松沙和)

 幼いころからものづくりが好きだったという中川さん。ベンチャー企業の研究員などを経て2002年、自ら発明したものを販売しようと会社を立ち上げた。「おもしろいアイデアを思いついたら、試行錯誤する時間が楽しい。実用的で驚いてもらえる商品ができたら大満足」とほほ笑む。

 これまでに、独自の蛇腹構造を使った折りたためるブック型のライトやCDの収納ケースのほか、書類やカタログを収納するラックなど、主に紙を使った便利なグッズを開発してきた。

 今回は、板に打ち付けたくぎに糸をかけて模様を描く「ストリングアート」からヒントを得て開発した。1本の赤い糸を上下に立体的にかけることで、「鉄塔の美女」の名で親しまれている本家の鼓形の双曲面構造を再現。順番通りに引っかけていくと誰でも簡単に制作することができ、完成後には一輪挿しやアロマのディフューザーとしても使えるようにした。

 高さは約30センチ。キットは1980円(送料別)で、本物さながらにライトアップできるライト付きモデルもある(2750円、送料別)。神戸・ハーバーランドで開催される「ハーバーマーケット」などに出店するほか、手作り雑貨販売サイトの「ミンネ」「クリーマ」などでも販売を予定。子ども向けや高齢者施設などでのワークショップなども検討しているという。

 中川さんは「お子さんから大人まで、楽しんで作ってもらえれば」と話す。

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