前日の好感触がスルリ… 西村優菜は“日替わりゴルフ”に「自分で試合を楽しくなくしているな」

ショットが… 西村優菜は後退(撮影:ALBA)

<コグニザント・ファウンダーズカップ 3日目◇11日◇アッパー・モントクレアCC(ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

前日つかんだはずのきっかけが、スルリと抜けてしまった。西村優菜は天候が回復して「伸ばしやすい状況」となったムービングデーに「74」。48位からトータル2オーバーの66位タイに後退した。

ボギー発進とすると、3番では2打目をミスし池につかまりダブルボギー。立ち上がりから不安定だった。4番ではティショットが左のラフへ。木がスタイミーで、アイアンで低く出した球はグリーン手前のバンカーに入った。

またもやピンチと思いきや、このバンカーショットをチップインで直接ねじ込みバーディ。今季ここまでサンドセーブ率80.95%で全体1位につけている“砂の女王”の力を発揮した。「ティショットをあそこに曲げた時点でバンカーOKで打った。あれはラッキー。気持ち的にはうまく切り替えながらラウンドできたと思います」。9番パー5で戻すも、伸ばしやすい後半は1ボギー。フェアウェイキープ57%、パーオン66%に首をかしげる。

先週の国内女子ツアー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」から続くショットの不振。今週は「腕の力感」をテーマに練習し、「71」だった2日目にハマったことからこの日も継続して取り組んだ。だが、「まだ全然日替わりでした。きのう意識したところをきょう意識したらダメだった。それが正解じゃなかったのかな、どうなのかなという感じ。また違うのを探すしかないですね」。見つけた答えは、100点満点の正解ではなかったようだ。

「いいストライクができなかった。一番よかったショットも思い出せないくらい。ひどかったな」。そんな言葉をこぼして肩を落とす。「なんか、自分で試合を楽しくなくしているなと。いい順位で回れたら楽しいんだろうけど、そこまでいけないのが悔しい」と表情にはやるせなさも残る。

とはいえ、試合をやりながらそのきっかけを見つけ、修正していくしかない。残すは最終日。「ちょっとでも上にという順位でもないけれど、なにか学べることがあるように頑張りたい」。きっかけをつかみ切り、次戦につながる18ホールにしたい。(文・笠井あかり)

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