“ギア沼”ご注意を・・・。ざわ、ざわ【Re:あわキャン】

以前行ったキャンプの様子。設置途中のため散らかっている。

 「キャンプなんて初期投資はそこそこかかるけど、必要なギア(道具)をそろえたら、あとは食材費とキャンプ場利用料ぐらい」。そう考えていた時期がありましたね。ところがところが、ギアの世界は奥が深い・・・。

 数多くのキャンプメーカーがさまざまなギアを販売しています。最近は100円ショップやホームセンターでもキャンプ用品の大半がそろうほどの充実ぶり。これからキャンプを始めようと思っている人は何が必要か、何が不必要かの判断が難しいと思います。くすぶりキャンパーもだいぶ苦戦していましたね。

 今回は、私が最低限持参するギアを紹介します。ただし、これが正解!というのはありません。参考にしてください。

テント&タープ

 1泊以上するならマストギア。生活に必要な衣食住の「住」を担います。テントの大きさは使用する人数に合わせつつも、少し大きめのサイズを選ぶのがいいでしょう。意外と荷物が多いので、中が狭くて寝にくいかもしれません。ソロキャンプとか、グループキャンプとか、徐々に自分のスタイルが出てきますので、それに合わせて買い換えるようになります。

 日よけに使うタープがあれば、より快適に過ごせますね。キャンプは自然を満喫します。夏場の日差しは想像以上にきつい。また、雨が降らないとも限りません。テントの上にタープを張ることで、一定の防水効果が期待できます。

ペグ&ハンマー

 テントやタープを設置する際、固定に使うのがペグとハンマーです。芝生や土といった設置場所により、ペグの素材、太さ、長さなどがそれぞれ違うタイプが販売されています。前回も触れましたが、テントやタープの付属品のペグは、細くて曲がってしまうこともあります。素手でペグを打ち込むのは相当力が必要になり、手を痛めます。ハンマーで打ち込みましょう。くすぶりキャンパーは素手で挑戦し、途中で諦めていました(笑)。

ランタン、もしくは懐中電灯

 宿泊時は照明が必要。キャンプ場は思ったより暗いので初めての人は驚くかもしれません。足元を照らすぐらいならスマートフォンのライトで十分ですが、たき火の明かりだけで料理するのはなかなか難しいものです。念のためにランタンか懐中電灯は持って行きましょう。

寝袋

 夏場はマットを敷き、その上にタオルケットでも大丈夫です。ただ、日が暮れると意外と気温が下がることがあります。寒くて眠れないことも。寝袋には使用推奨気温域があるので、季節によって使い分けるようにしてください。私は夏用と冬用を持っています。眠れないと、翌日がつらい。地面が凸凹している場所もありますので、マットがあればさらに快適!

たき火台、もしくはグリル(コンロ)

 暖をとったり、料理をしたりする定番のギア。調理場が備えられているキャンプ場も多いので、必要でないのかもしれません。しかし、私は必須ギアと考えます。非日常を感じられるのがキャンプの醍醐味(だいごみ)。たき火の炎を見ているだけで心が癒やされます。童心に戻るというか。夏場でも必ずたき火はしますね。キャンプ場以外でしていたら危ない人です。

 まきや炭といった燃料も必要です。着火用のスターターやライターのほか、火の粉や熱などから地面を保護するたき火シート、火ばさみなども用意するといいでしょう。キャンプ場はみんなのもの。他人に迷惑をかけず、ルールを守ることが大切です。

調理器具&食器&食材

 「キャンプ飯」は欠かせません。鍋やクッカー、バーベキュー用の網など、料理に合わせて準備しましょう。たき火で使うと、すすが付いたり焦げたりすることも多いので、家庭用ではなくキャンプ用がオススメです。できるだけ軽量で割れにくいギアを選びましょう。持ち運びが楽です。

テーブル&椅子

 テーブルは料理や飲み物を置くため、椅子はくつろぐため。コンパクトなタイプを選びましょう。特に椅子はいいですよ。本を読んだり、のんびりと景色を眺めたり。年齢なんでしょうか、地面に長時間座っていると腰が痛くなります。

ごみ袋&洗剤&スポンジ

 忘れがちなのが後片付け用品。ごみ袋は多めに持って行きましょう。小物類を分けられるし、急な雨よけにもなります。料理をすると、どうしてもごみが出ます。きちんと持ち帰るのがキャンパーのルールです。ただ、洗剤は要注意。キャンプ場によっては禁止しているケースもあるので、事前に確認しましょう。使った食器の汚れは水で流すだけにとどめ、持ち帰ってください。

 ざっと、こんなところでしょうか。意外と多いですよね。キャンパーの中には気に入ったギアを次々と買い続ける“ギア沼”にはまる人が少なくありません。お財布と相談しながら、奥さんの目を気にしながら、必要なギアを必要なだけ買いましょう。分かっちゃいるけど、やめられない・・・。

【左】普段使用しているワンポールテント【右】タープがあれば日差しが避けられる
【左】ペグとハンマー。ないとかなり苦労します。忘れずに【右】ランタンとライト。夜は暗いのでどちらかは持っておきましょう
【左】封筒型の寝袋(右側)。丸めてある左側の寝袋は冬用でマミー型【右】網を置けばたき火台でも調理は可能
焼きや炒め物に使用するスキレット(右下)。メスティン(左)は炊飯だけでなく焼く、煮る、蒸すなど、さまざまな調理ができる。万能クッカーと呼ばれることも。やかん(右上)があれば朝のコーヒーも楽しめる

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