杉村太蔵氏「銀座のクラブで飲んでも党勢拡大」政治資金規正法改正の与党案に指摘

杉村太蔵氏

12日放送の「サンデージャポン」(TBS系)は国会で議論される政治資金規正法改正について特集。与党案に批判が出た。

自民党の裏金問題を受けて同法改正が浮上。与党案が取りまとめられたが、特に問題視されているのが、政党から議員へ支出される政策活動費だ。使い道をどこまで公開するかが焦点となっている。自民党は「党勢拡大」など大まかな項目だけでよいと主張している。

元経産省官僚の岸博幸氏は「広報費とか党勢拡大費とかだけなら、何に使われたか分かりませんよね。何も透明化は進まない」と批判。ミキティことタレントの藤本美貴も「先にお金を渡すんじゃなくて、普通の会社みたいに領収書を持ってきてその分だけ渡せばいい」と政策活動費のあり方に疑問を投げかけた。

元自民党衆院議員だった杉村太蔵氏は「党勢拡大といえば何でも使える。銀座のクラブで飲んでたって党勢拡大だから」と曖昧さを指摘。続けて、岸田文雄首相の考えを分析した。

「岸田氏が『よし公開しよう』と言った背景に何があるのか。永田町は9月の総裁選の仁義なき戦いが始まっている。政策活動費を一番もらっているのは幹事長ポスト。岸田氏は1回も幹事長やっていない。幹事長ポスト取っているのはライバル。『これ、何に使ったんですか』って。岸田氏は詰め将棋をやっている感じを受ける」と話した。

政策活動費の使途公開を進めても岸田氏自身にダメージはないが、ライバルにはあるとの見立てだ。

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