“神様”ジーコ、鹿島監督へ直接ハッパ掛けていた「強く言っておいた」 ラモス氏とトークショー

鹿島のクラブアドバイザーを務めるジーコ氏【写真:Getty Images】

ジーコ氏とラモス氏のレジェンドがトークショー開催

J1は5月12日に第13節の鹿島アントラーズと東京ヴェルディの試合を、カシマサッカースタジアムで開催する。試合前に鹿島のOBであり、クラブアドバイザーを務めるジーコ氏が、東京VのOBであり元監督でもあるラモス瑠偉氏とトークショーを行い、前日にランコ・ポポヴィッチ監督にハッパを掛けたことを明かした。

トークショーの最後で、16年ぶりにJ1で実現する東京V戦に向けて問われたジーコ氏は「鹿島は今、上位にいますが、今日の試合でも皆さんの応援の下で勝っていい結果を出してほしい。相手にも2人(FW染野唯月とDF林尚輝)がレンタル移籍で行っていて、J1昇格にも貢献した重要な選手。残念ながら本日の試合には出られないが、彼らの活躍は喜ばしいし、気にかけている。ここ数シーズン、鹿島はホームで良い結果が出ていなかったが、今年はホームでの強さも戻ってきた。サポーターの皆さんの声援のおかげ。本日も良い試合になるように後押しして、鹿島がより上の順位に行けるように応援してもらいたい」と、サポーターに応援を呼び掛けた。

そして、「昨日、ポポヴィッチ監督と会い、『明日のヴェルディ戦』は負けられないと強く言っておいた」と言って、場内の笑いを誘っていた。

一方、ラモス氏は「今年のヴェルディは昔のようには勝てていない。でも、負けないチームになっているし、内容は悪くない。もっと上に行くために、上位のチームに勝てば自信がつくと思う。私も試合前に監督と選手のところに行って、『おまえら、今日は負けちゃアカンで』と行ってこようと思います」と言い、「私はもちろん、ヴェルディを応援しているけれど、昔のJを引っ張っていたのはヴェルディと鹿島だと思っています。日産(横浜FM)は苦手だったけど、ライバルだと思っていたのは、鹿島でした。そういう関係に戻ってほしい」と、期待を込めた。

トークショーは、鹿島のファンが9割以上を占めていたこともあり、ラモス氏は「今回、ヴェルディのサポーターの方々にもたくさん来ていただけると思いますが、一番良いパフォーマンスを見せてくれれば負けないと思う。ただ、皆さんが喜んでくれる引き分けが一番いいね。神様にお願いするよ。引き分けでお願いしますって」と、隣にいたサッカーの神様ジーコ氏に目配せをしていた。(河合 拓 / Taku Kawai)

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