尖閣諸島の実態調査を石垣市が実施 ヤギの食害や漂着ゴミによる環境悪化が深刻化

石垣市が4月に実施した尖閣諸島周辺海域の実態調査について報告会が開かれ、ヤギの食害や漂着ゴミによって環境への悪影響が心配されることが報告されました。

石垣市は、市の海洋基本計画に基づいて東海大学に尖閣諸島周辺海域の調査を委託していて、4月25日から2回にわたって調査が行われました。

調査には民間の船が使われ、東海大学海洋学部の山田吉彦教授のほか、石垣市の中山市長や市役所職員、市議会議員なども調査に同行しました。

10日に石垣市で開かれた報告会では、尖閣諸島の魚釣島を今回の調査で初めて北側から撮影した映像が公表され、山田教授はヤギの食害によって土地の保水能力が低下しているおそれがあると、生態系への悪影響を指摘しました。

石垣市の中山義隆市長は「漂着ゴミの多さが深刻」と報告し、上陸して調査や撤去作業ができるよう国に求めていく考えを示しました。

石垣市による尖閣諸島の調査は今回で3回目。調査船に合わせて中国海警局の船が、一時、領海に侵入しましたが、調査への影響は無かったということです。

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