井原市立5中 統一デザイン制服に 25年度新入生から 多様性に配慮

2025年度の新入学生から導入される井原市立中の制服

 井原市立の全5中学校は2025年度の新入学生から、統一デザインの制服を導入する。性の多様性に配慮し、トップスは男女ともブレザー、ボトムスはスラックス、スカート、キュロットから選ぶことができる。新制服は17日までの開庁時間に市役所1階市民サロンで公開している。

 上下とも市特産デニムをイメージした藍色を基本にし、ボトムスはいずれもチェック柄。学校ごとの特色を出すため、サクラ、モミジ、星といった各校生徒がデザインしたデニム地のワッペンを付けている。9日、市役所でお披露目された。

 現在の制服は男子が詰め襟、女子は各校でセーラー服やボックス型と異なる。性の多様性への配慮に加え、少子化による生徒数の減少で学校ごとに制服を作るとコストがかさむとして、23年度、中学校長や教員、保護者らで制服の在り方を考える委員会を設立。児童生徒や保護者にアンケートを行うなどして議論を重ね、決めた。

 2、3年生の対応は各校で検討する。

 委員長を務めた田中正行・美星中校長は「ジェンダーフリーという社会的な要請に対応でき、将来的なコスト抑制にもつながる。生徒たちには新制服で伸び伸びとした学生生活を送ってほしい」と話した。

各校の生徒がデザインしたワッペン

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