人気イラストレーターの最新作品集 レトロモダンの魔術師が「ランジェリー」で魅せる女性讃歌

レトロモダンな作風で人気のイラストレーター・漫画家のマツオヒロミ氏がこのほど、最新作品集「マイ ガーランド」(河出書房新社)を発売した。テーマは「ランジェリー」。架空のランジェリーショップ「My Garland」を舞台に、「ガーランドを飾るときの感謝や祝福の心のように、自分のためにランジェリーを選び、自分の身体を愛せたら」というコンセプトで、時代ごとのランジェリーをイラストで伝える。

「レトロモダンの魔術師」とも称されるマツオ氏は、2023年に「日本漫画家協会賞萬画部門大賞」を受賞。その受賞後はじめての単行本刊行となる本書は、描き下ろしショートコミックも複数収録している。またイラスト作品のページにはそのランジェリーが流行した社会背景の解説エッセイも豊富に掲載されており、ファッションやジェンダーに関する軌跡なども楽しく学ぶことができる。1900年代のコルセットやストッキングとそれらが支えたアウトウェア、女性にも動きやすさを尊重するデザイン・素材が登場した20世紀前半、ミニスカートの流行で下着も軽量化した60年代など、膨大な資料調査に基づくイラスト作品群はどの時代の女性もすべてが魅力であふれている。

マツオ氏はこの作品集の発売を受けて「自分が自分に愛情を向けることは時には難しいことですが、自分への慈しみや愛情表現の一つとして、ランジェリーを表現したい、というのがこの本のテーマでした。私たちの身体は、祝福されていい。自分で自分を祝福してもいい。ランジェリーとそんなふうに付き合えたら、人生をぐっと豊かに過ごせそうです」とコメントを寄せた。

(よろず~ニュース編集部)

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