「相手GKは何もできなかった」堂安律がホーム最終戦で披露したダイビングヘッド弾に現地メディアも賛辞!「満場の拍手を勝ち取った」

現地時間5月11日に行なわれたブンデスリーガ第22節で、フライブルクは今季のホーム最終戦でハイデンハイムと1-1で引き分けた。

今季限りで退任するクリスティアン・シュトライヒ監督に勝利をプレゼントするため、来季の欧州カップ戦出場権確保のためにも、勝点3獲得が求められていたフライブルク。そして地元の観客の期待に応え、29分にフリーでのダイビングヘッドで先制点を奪ったのが、右サイドから適切なタイミングでゴール前に飛び込んだ堂安律だった。

残念ながらフライブルクはその9分後に同点弾を許してしまい、以後はスコアを動かすことができずに終わったが、堂安自身は今季通算6ゴールと、ブンデスリーガにおいては1年目の昨季を上回る数字を記録するなど、ポジティブな印象を残すホーム最終戦となっている。
データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ52回、シュート2本(枠内1本)、パス40本(成功33本)、キーパス4本、空中戦1回、クリア1回、ボールロスト2回、ファウル1回というスタッツを記録した背番号42について、クラブの公式サイトは「10チームとの対戦を前に、シュトライヒ監督は『我々の強い意志と決意を、人々に示さなければならない』と語っていたが、小さなフライブルクの選手はそれを体現した」と言及した。

対戦したハイデンハイムの公式サイトは、堂安のゴールを「クリスティアン・ギュンターがプレッシャーを受けずにクロスを上げると、堂安の元に届き、彼はほとんど苦労なく頭で決めた」と伝えたが、ブンデスリーガ公式サイトは、このヘッド弾を得点確率「19%」と簡単ではないものだったと紹介している。 現地メディアの報道では、日刊紙『BILD』が「まず、ヴィンチェンツォ・グリフォが素晴らしいループパスを配球すると、日本人選手が自らゴールを演出。彼はサイドにパスを送り、これを受けたロランド・シャライがギュンターに短いパスを出すと、ギュンターのクロスは完璧なタイミングで堂安の頭に合い、彼の的確なダイビングヘッドはGKケビン・ミュラーに止められない位置に飛んだ」と綴った。

スポーツ紙『Kicker』は、「フライブルクはなかなか敵陣深くに迫れずにいたが、それでも揺るがずにプレーし、それは給水休憩の直後に報われ、リードを奪った。ギュンターの完璧なクロスから、堂安がGKミュラーにチャンスを与えないヘディングシュートを放ったのだ」と報じている。

一方、ドイツの通信社『dpa』は「堂安は29分のゴールで、3万4700人の観衆で満席となったスタジアムのお祭り気分を高めたが、今季驚くほどの強さを見せたハイデンハイムに同点を許したことで、フライブルクはホームゲーム8試合連続での未勝利を止めることができなかった」と、彼の奮闘が勝利に繋がらなかったことを指摘した。
続いて、ドイツのニュースメディア『t-online.』は、「左サイドからの素晴らしいクロスで、堂安がマーカーよりも一歩先んじてゴール前に入り、ダイビングヘッド。ボールはゴール右隅に低く叩き込まれ、GKミュラーには何もできなかった。素晴らしいプレーだ!」と絶賛している。

そして、フライブルクの週刊紙『Freiburger Wochenbericht』は、得点の他、「82分にも堂安がペナルティエリア内でチャンスを迎えたが、シュートはブロックされた」と別の得点機にも言及。国外のメディアでは、アルゼンチンの『TyC Sports』も「堂安は良いプレーを披露。このフライブルクのMFは1ゴールを決めた他、2本のシュートで勝ち越しを狙った」と賛辞を贈り、また先制点については「効果的なシュートでフライブルクの意気を高揚させ、満場の拍手を勝ち取った」と報じた。

構成●THE DIGEST編集部

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