新サカスタの棒落下、広島市が緊急点検 原因究明には2週間程度か

バックスタンド上部で点検をする担当者たち

 エディオンピースウイング広島(広島市中区)のバックスタンド上部につるされていたステンレス製の棒が客席に落下した事故で、市は12日、スタジアム内で調査と緊急の安全点検をした。原因の究明には2週間程度かかる見込み。

 「バトン」と呼ばれる棒は長さ約15メートル、重さ約70キロで、Jリーグ旗などをつるしてワイヤで引き上げる仕組み。市や施工業者などの約10人が、スタジアムの点検用の通路に上り、電動型の巻き上げ機の動作や部品が壊れていないかを確認し、ワイヤの分岐点にある滑車の状態なども調べた。

 バトンは11日にあったサッカー女子WEリーグのサンフレッチェ広島レジーナの試合中に落下。バックスタンドは開放されておらず、けが人はいなかった。スタジアム指定管理者のサンフレッチェ広島によると、15日にあるJ1公式戦での旗の掲揚方法は未定という。市スタジアム建設部は「原因の究明が第一。その上で再発防止に努める」としている。

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