兵庫・相生市長選で谷口氏が7選 小西氏は立候補届け出後に一転して取り下げ 6回連続の無投票

相生市役所=相生市旭1

 任期満了に伴う兵庫県相生市長選が12日告示され、無所属現職の谷口芳紀氏(75)=自民、公明推薦=が無投票で7選を決めた。6回連続の無投票となる。同日午前に元兵庫県議の小西彦治氏(52)が立候補を届け出たが、同日午後、一転して取り下げた。

 谷口氏は同市出身。故河本敏夫衆院議員の秘書を経て、2000年6月の同市長選で初当選した。

 同市は11年に「子育て応援都市」を宣言。幼小中学校の給食費無償化など、人口減対策に注力してきた。だが市の人口は、ピークの約4万2千人(1974年)から現在は約2万7千人に減少。高齢化も進む中、都市機能の維持に向けた対策は、谷口氏の7期目の大きな課題となる。

 また造船業の衰退によって地域経済も長らく低迷。新産業の誘致や、民間を巻き込んだまちのにぎわいづくりなどへの取り組みも求められる。

 谷口氏は「選挙で市民の審判を受けたかったとの思いもある」とした上で「ふるさとの活性化に全力でまい進する」と語った。

 小西氏は「急きょ、今秋までに実施される県外の首長選に立候補することになった」と説明した。公職選挙法では、立候補の届け出は、受け付けが締め切られる告示日の午後5時までに手続きをすれば取り下げられる。ただし供託金(政令市を除く市長選は100万円)は返還されない。(豊田 修、西竹唯太朗)

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