「おやつと交換して!」とおもちゃを差し出す犬 行動からわかる心理を獣医師が解説!

真剣な眼差しで見つめるその理由とは…?

引用元:@sh_afro

今回紹介するのは、X(旧Twitter)ユーザー@sh_afroさんの愛犬・てんくん(撮影時8才)。飼い主さんに熱い視線を向けるてんくんの足元には、おもちゃのボールが——飼い主さんに遊んでほしいのかと思いきや、どうやらそうでもない様子。

一体どのような状況なのか、飼い主さんに当時の話を聞きました。

飼い主さん:
「これは、おやつと交換してほしいサインです。朝、そこらへんに転がってる自分用のボールをくわえて、目の前にやってきました。

もともとは、いじってほしくない人の物をくわえてたときに声をかけておやつと交換していたのですが、逆に『これはおやつと換えてもらえるんだ』と学習したようで、靴下や人用のおもちゃなど見つけては持ってくるようになりました。だんだん範囲が広がって、自分のおもちゃも持ってくるようになったんです」

引用元:@sh_afro

てんくんはこの行動を普段からよくやるようで、“ドヤ顔”で自分のおもちゃを持ってきては、おやつを“せびる”のだそう。そんなてんくんについて、飼い主さんは「可愛くて仕方ないですよね」と話しています。

「物々交換」のやり方が進化…?

引用元:@sh_afro

そんなてんくんの“物々交換”には、進化が見られているそう。実際に物をくわえることをせず、テーブルの下をのぞき込む素振りを見せたり、落ちている靴下を眺めたりして、「イタズラしちゃうぞー」のポーズだけでアピールするようになったのだとか!

賢さがうかがえるてんくんの行動ですが、さらに進化を見せているといいます。

飼い主さん:
「イタズラアピールできそうな物が何も見つからなかったら、最終的に可愛い顔で目の前に座って『何もなかったけどおやつください!』って来るんです。もう最高に可愛いです」

頭を使って、おやつのおねだりをするてんくん。こんなに可愛いおねだりを断るのは、難しいかも…!?

【獣医師解説】「おやつと交換して!」とおもちゃを差し出す犬の心理

引用元:@sh_afro

てんくんはおやつが欲しいときに、「おもちゃとおやつを交換して」というかのように、おもちゃを飼い主さんのところに持ってくるのだそうです。

犬のこの行動からは、どのようなことが読み取れるのでしょうか。いぬのきもち獣医師相談室の原 駿太朗先生に聞きました。

原先生:
「飼い主さんがおっしゃるように、てんくんは『飼い主さんがいじってほしくない物=人が反応する物』をくわえるとおやつがもらえるということを学習したのかなと、私も思いました。

変化していく行動も、すべての目的がより注意をひいておやつをもらえるように動いているように見えますね。

このような行動を見せる犬は、てんくんのように学習のスピードが早い賢いコであるという特徴が挙げられると思います。

また、散歩でもおやつでもいいのですが、どんなときでも思わず興奮してしまうような大好きなものがあるコは、目的の達成のためにこういった行動を見せやすい傾向があるかもしれないですね」

おもちゃを持ってきて飼い主の目の前に現れた犬 「おやつと交換して!」のアピールが可愛すぎる

(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・原 駿太朗先生)
写真提供・取材協力/@sh_afroさん/X(旧Twitter)
取材・文・構成/雨宮カイ
※この記事は投稿者さまに取材し、了承の上制作したものです。2024年5月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。

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