「知らなかったとは言わせない」 駅の貼り紙に「圧がすごい」「本気だ」

貼り紙は、その場を通る人たちに情報を発信することを目的として、デジタル化の進んだ現代でも活用されている手段。

とはいえ、必ず全員が同じ場所を見るわけではないため、確実に伝達できるかというと、さすがに難しいでしょう。

駅で目にした『執念を感じる貼り紙』

2024年5月のある日、東京メトロ東西線(以下、東西線)を利用した、旅鉄N(@tabitetu_N)さん。

駅構内を歩いていると、至るところに主張の強い貼り紙がつらなっていることに気付きました。

『気付いた』というよりも、『目に飛び込んできた』という表現が正しいかもしれません。なぜならば、それは執念に近い何かを感じさせる光景だったのですから…!

同月11~12日の2日間、南砂町駅の線路切替工事によって、東陽町駅から西葛西駅間を終日運休する、東西線。

もし利用者の中に知らない人がいたら、当日になって予定に乱れが生じてしまうかもしれません。また最悪の場合、利用者からの理不尽なクレームにつながる可能性もあるでしょう。

危険を視覚的に伝える、黄色や黒色、赤色などの『警告色』を使用している点からも、東西線関係者らの「『知らなかった』とは絶対にいわせない」という強い意思を感じます!

残念なことに、世の中には考えられないような理由でクレームをする人も存在します。

運休について事前に告知をしていても、「なぜ、ちゃんと伝えなかったんだ!」と、理不尽な怒りをぶつけてくる人もいるでしょう。

しかし、さすがにこれだけ告知をしていれば、そういったクレームも、「あれだけしつこく告知していたではありませんか」と多少は強気に跳ね返すこともできるはず。

旅鉄Nさんは、「これで当日にクレームをする人がいたら、相当に恥ずかしいぞ」という感想とともに、写真をX(Twitter)に投稿。多くの人から共感する声が寄せられました。

・何かのミスではないかと思うほど、貼り紙の圧がすごい。

・元駅員ですが、「告知なんて知らなかった」といい出す人の多さは本当にやばいです。

・これは本気だ…。理不尽なクレームが1件でも減りますように。

なお、構内や電車内でのアナウンスに加えて、電光掲示板などでも、今回の運休に関する告知がされていたのだとか。また、外国語でのアナウンスもあったといいます。

利用者のためであると同時に、駅員の心身を守る目的でも、執念を感じるほどの告知が行われたのでしょう。

そう考えると、このちょっぴり恐怖すら感じる『執念』は、優しさによるものといえますね。


[文・構成/grape編集部]


出典

@tabitetu_N

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