森保監督「サッカーは分からない」 激動の鹿島VS東京Vで刺激「未来を想像しながら難しさ感じた」

鹿島対東京Vの視察に訪れた森保一監督【写真:徳原隆元】

鹿島は3点リードから東京Vに追い付かれた

J1は第13節の鹿島アントラーズと東京ヴェルディの試合を5月12日にカシマスタジアムで行った。ホームの鹿島が後半5分までに3-0とリードしていたが、選手交代のたびに勢いづいた東京Vが終盤に追いつき、3-3で終了した。

この試合を視察した日本代表の森保一監督は「本当に一言でいうと、『すごい試合』です。本当に良い試合でしたね。ホームチームが3-0でリードして、そのまま勝てていたらホームの鹿島のサポーターの皆さん、地域の皆さんが喜べていたでしょうし、鹿島の方々は良かったかもしれません。ヴェルディも選手含め、選手の力を引き出す采配、最後まで諦めずにファイティングポーズを常に取り、粘り強く戦う姿勢を見せてくれて、良い戦いを見せてくれました。それはヴェルディのサポーターのみならず、今日この試合を現地で見たサポーター、映像で見たサポーターを含め、素晴らしい試合を見させてもらったという感想を持てるのではないかと思います。私もその一人です」と、試合を振り返った。

そして「同時にサッカーってやっぱり分からないな、難しいなと思いました」と続けた。「終わってから結果が出てからはいろんな意見が言えますが、勝つためにどうやっていくかは、なかなか思い通りにはいかない。この時間の中で未来を想像しながらやっていく難しさを感じました。良くても、そのまま行くか分からない。良くなくても、取り戻せる可能性がある。それはサッカーだけではなく、いろんなところにも響く試合を見させてもらった。自分の私生活も含めて、ピッチ内外の両方で生かせたらなと思います」と、監督としても、一人の人間としても、良い刺激を受けたと語った。(河合 拓 / Taku Kawai)

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