【トランポリン】パリ五輪代表・森ひかる 第二の故郷・石川への思い「勇気づけることができたら」

森ひかる

トランポリン女子でパリ五輪代表の森ひかる(TOKIOインカラミ)は〝第二の故郷〟への思いを胸に、大舞台での戦いに臨む覚悟だ。

12日にパリ五輪代表選考会を兼ねるトランポリン・グランドチャンピオンシップ(TGC)がヤマト市民体育館前橋(群馬・前橋市)で行われ、女子は森が代表の座を奪取。2大会連続の代表入りに「たくさんの方が応援をしに来てくれて、その中で演技をすることができて幸せだった」と笑顔を見せた。

今年からは再び高校、大学時代を過ごした石川・金沢を拠点に活動。しかし、1月に発生した能登半島地震の影響で思うように練習をできない時期もあった。「(帰省先の東京から)金沢に向かう新幹線でのタイミングで地震が起きた。停電で急に新幹線が止まった。家もなかなか見つからなくて、内見の予約をしていても、すぐに他の方に決まったり、内見自体もできなかったりもした」。体育館も1週間ほど使えず、東京に戻ったこともあったという。

森にとって石川は「高校生の時に金沢に向かった時は、トランポリンをやめてでも東京に帰りたいと思っていたけど、今では石川の大好きな場所もすごい増えたし、みなさんすごく応援もしてくれるので、大好きな場所」。だからこそ「被災された方々に少しでも頑張っている姿を通じて勇気づけることができたら私もうれしいので、一生懸命頑張りたい」と力を込めた。

パリ五輪までは残り2か月半。「今できることを一生懸命やって、自分の気持ちに正直に、全ての気持ちを楽しみながらやっていきたい」と最後まで全力で戦い抜く。

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