樹齢400年超のボタン「紫霞仙」が満開 中国山西省

樹齢400年超のボタン「紫霞仙」が満開 中国山西省

双塔寺で満開となった紫霞仙。(資料写真、太原=新華社配信)

 【新華社太原5月12日】中国山西省太原市の双塔寺で4月中旬から下旬にかけ、明代から伝わる国内唯一のボタン「紫霞仙」が満開となった。

 ボタンは豪華な花を咲かせることから「花の王」と呼ばれる。紫霞仙は西北地区が原産で、明中期の万暦年間(1573~1620年)に太原に移植された。現存する最古の「寺院ボタン」でもあり、400年余りの歴史を持つ。

 花は一重咲きで、春から夏の変わり目に開花し、満開時には紫のかすみをまとってひらひらと舞う仙女のように見える。おしべとめしべは淡い黄色で、花径は皿のように広く、花びらは大きくふっくらとし、紫の中に赤が透け、強い香りを放つ。葉は青緑色で大きく、花はチョウの形をし、一つの枝に複数の花を咲かせる。双塔寺には紫霞仙が7株ある。

樹齢400年超のボタン「紫霞仙」が満開 中国山西省

双塔寺の「凌霄双塔」。(資料写真、太原=新華社記者/王怡静)

 ボタンは空気が乾燥し、地勢が高く、水はけの良い土地を好む。双塔寺の地勢と環境はまさにボタンの生育に適し、境内には30ムー(2ヘクタール)余りの土地に100品種以上、8千株余りが植えられている。

 同寺は永祚(えいそ)寺とも呼ばれ、万暦27(1599)年の創建。全ての建物で磚(せん=れんが)による擬木構造と梁を用いない「無梁殿」を採用した国内唯一の寺院とされる。

 永祚寺双塔は別名を凌霄(りょうしょう)双塔といい、国内の2基一組のれんが塔の中で最も規模が大きく、最も完全な形を残し、最も高い塔身を持つ。いずれも13層の八角楼閣式中空磚塔で、双子のようにそびえている。(記者/王怡静、姜淏然)

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