ケモノキャラがフェチっ気満点!1年で10本もゲームをリリースしたインディー開発者・るぅ氏を知っているか【特集】

ケモノキャラがフェチっ気満点!1年で10本もゲームをリリースしたインディー開発者・るぅ氏を知っているか【特集】

インディーゲームは一般的な存在となり、国内でも多数の開発者が日々期待作を開発しています。そんな中、1年間に10本という超ハイペースで作品を発売したインディー開発者・るぅ(Lu)氏をご存知でしょうか。

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本記事では、独特なオーラを放つ作品をリリースし続ける、るぅ氏の作品に注目。オススメ作品を紹介しつつその魅力に迫ります。

可愛いのに、シュールでおかしい作品多数!

るぅ氏の作品に共通する魅力は、キュートなイラスト、どこかシュールでおかしい世界観、そしてどこかダークな物語という3つが挙げられます。るぅ氏が記事執筆時点でリリースした作品は、全部で11作品。最初にリリースしたのは、2023年2月10日発売の『I wish it was morning all the time(ずっと朝でいいのに)』です。

ゾンビパンデミックのような世界で状況がわからないまま廃屋に逃げ込んだ姉妹が生き延びるという内容で、プレイヤーの選択ひとつひとつが生存をかける重要な一手となります。

2作目以降は、ローポリかつ低解像度テクスチャの3Dグラフィックが採用され、その不思議な雰囲気に拍車がかかります。『HOLE HOLE』は洞窟のような不思議な空間を探索し散らばったアイテムを集めるというないようなのですが、フィールドには雑多なオブジェクトと可愛らしいケモノキャラが点在しています。

同氏の作品における特徴は、あえて表現を説明しないという点も挙げられます。『DINNERDINNNER』では主人公はダイナーの店員となりますが、おそらくパートナーと思われる青いキャラクターとの会話の意味がつかめなかったり、ダイナーに来るお客さんがよくわからないことをつぶやいていたりと、最初は頭に「?」ばかり浮かびます。プレイを進めると徐々に詳しいことはわかってきて、ゆるく真相が明かされていくような構成です。

記事執筆時点の最新作となる『DogDogDog』は、大きな犬にストーキングされるホラーゲームとなっており、シュールな雰囲気が満点。その反面、どこかグロテスクな表現も含まれており、ただ「可愛い」だけではない不思議な世界を堪能できます。

オススメ作品はこれだ!

night nite

本作は、見えない幽霊に悩まされる主人公を操作するホラーコメディアドベンチャーです。主人公の家に住み憑いてるのは……なんとセクシーな猫の幽霊。見えたり見えなくなったりするこの猫によって引き起こされる不可解な現象を楽しめます。

シュールな演出は多いものの、物語自体のアクは比較的強くないので、るぅ氏の描くケモノキャラの可愛さを感じたい人にはとりあえずおすすめしやすい作品です。

thanks mom

筆者がプレイした中で最も「ぶっ飛んでる……!」と感じたのは、最近リリースされたばかりの『thanks mom』。ストアページをパッと見るだけでは親子の暖かい物語に見えるのですが……。

実際にプレイしてみると、大量の赤ちゃんと鳥居がある空間に放り込まれ、謎の白いキューブに近づくと主人公が中指を立て……「私は何を見せられているんだ!?」という気分にさせてくれます。正直操作性はちょっとクセがあるのですが、るぅ氏の作品の中でもとりわけぶっ飛んだ世界を堪能できます。

とはいえ、いずれの作品も低価格なので、とにかくいろいろやってみたい!という方はバンドルでの購入をおすすめします。

実は、Xで話題になったあの漫画の作者

ところで、るぅ氏の絵柄に「なにか見覚えがあるような……」と既視感を覚えた方もいるのではないでしょうか。実は同氏はX(@kawaiishinitai)上でイラストレーター・漫画家としても精力的に活動しており、数々の作品を発表しています。

その中でも、女の子が自殺を試みるも、飛び降りたら地面に穴が空いたり、手首を切ろうとしたら包丁がバラバラに崩れてしまったり……とどうしても死ねないというセリフのない漫画「しにたいおんなのこ」は大きな話題を呼びました。可愛い絵柄とどこかシュールな雰囲気に内包された少しダークな部分があるという点で、同氏の作風が感じられるように思います。

可愛くて不思議、でもどこかダーク……そんな独特の魅力を秘めたるぅ氏の作品の魅力は伝わりましたでしょうか。るぅ氏は、現在も新たな作品を制作中である模様。今度はケモノではなく、ひとつ目の女の子が中心の作品であるようですので、次回作にも期待です。

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