【全日本】ライジングHAYATOがカズ・ハヤシ下しV2「壊し尽くした先に何か新しい光があるんじゃないか」

防衛に成功したライジングHAYATO

全日本プロレス12日の横浜BUNTAI大会で、世界ジュニアヘビー級王者のライジングHAYATO(25)がカズ・ハヤシ(50)を下しV2に成功した。

序盤、HAYATOは場外のカズにプランチャを仕掛けるもかわされて顔面を鉄柵に打ち付けてしまうなど、挑戦者の老かいなテクニックに翻ろうされる。さらにシド・ヴィシャス(トップロープからのムーンサルトアタック)にヒザを立てられるなどピンチが続いた。しかし持ち味の空中殺法で徐々にペースを取り戻すことに成功。最後は人でなしドライバーでマットに突き刺してからシド・ヴィシャスをズバリ決め3カウントを奪った。

試合後、HAYATOは「苦しかったけど、勝ったよ」とつぶやくように話す。さらに「さすが世界ジュニアの最多防衛記録を持っているだけある。ホント、カズ・ハヤシってすごい男だよ。あの持っている物を盗ませてもらう。教わるのはかっこ悪いからね」と相手へのリスペクトを表明。そんな難敵を下して「世界ジュニアのイメージ、伝統、歴史、俺が全部、1回ぶち壊させてもらうよ。なぜかそう思ったんだ。壊して、壊して、壊し尽くした先に何か新しい光があるんじゃないかって、思ったんだ」と決意を新たにした。

一方、掲げていた「ベルトと共に引退」とならなかったカズだが「出し切った…」と充実の表情。王者への感謝を口にするとともに「今までのプロレス人生、今日まで全く悔いがないし最高のプロレス人生を送っていると思います。だからこうしてまた世界ジュニアをかけてHAYATO選手とできたし。まだ(7月1日の引退まで)1か月半ありますんでね。僕の残っている試合全てでまた見たくなるような試合をしていきます」と語気を強めた。

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