「かわいい私たちにドキドキ、ワクワク…」久光スプリングスが〝ファン感〟 選手の私服姿やゲームに大喜び【Vリーグ女子】

選手宣誓をした後、ポーズを決める北窓絢音(手前)(撮影・柿森英典)

バレーボールVリーグ女子1部(V1)の久光スプリングスが12日、佐賀県鳥栖市の練習拠点「サロンパスアリーナ」でファン感謝イベントを行った。今夏のパリ五輪出場を目指す女子日本代表に招集されている荒木彩花(22)は不在ながら、キャプテンの大竹里歩(30)をはじめ、栄絵里香(33)と長岡望悠(32)のベテランコンビや、高卒新人の井上未唯奈(18)=大阪・金蘭会高出身=と高橋葵(18)=大分・東九州龍谷高出身=まで16選手が参加。普段のユニホーム姿と印象が違う選手の私服姿に、雨の中詰めかけた約300人のファンは大喜びだった。

いきなりマイクの音が入っていないアクシデント(?)に見舞われながらも、北窓絢音(19)がトレードマークの笑顔で選手宣誓。「日頃と違う、かわいい私たちに皆さんドキドキ、ワクワクしていると思います。最後まで一緒に楽しみましょう! 合言葉は『今日も最高の一日にしようね』です!」と呼びかけた。この後、選手は玉入れゲームなどでファンと触れ合った。

今シーズンの悔しい気持ちをぶつけます

2シーズンぶりの優勝を狙った今季はレギュラーラウンドを3位で通過しながら、プレーオフでは未勝利に終わり、最終順位が6位という不本意な成績に終わった。大竹は「来シーズンからSVリーグになり、試合数も増えます。皆さんと喜びを分かち合えるように、今シーズンの悔しい気持ちをぶつけます」と力強く決意表明。新チーム呼称「SAGA久光スプリングス」で臨む新リーグの初代女王になることを誓った。

借り物競走で観客からグッズを渡される長岡望悠(撮影・柿森英典)

高卒新人の2人も改めて紹介された。ミドルブロッカーの井上が「最高のアリーナで、素晴らしい先輩方と一緒に練習ができて、たくさんの人に応援していただきながらバレーボールができるのがうれしいです」と充実の日々を明かせば、リベロの高橋も「近い距離で皆さんと交流できて、新鮮で楽しかったです」との初々しいあいさつでファンから拍手を送られた。

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また、イベントの中では今季限りで現役を引退するリベロの花井萌里(27)と久光を退団するミドルブロッカーの濵松明日香(25)が別れを告げた。ヴィクトリーナ姫路から移籍した今季、右アキレス腱(けん)断裂の重傷でシーズン途中での離脱を強いられながらも、チームのサポートに努めた花井は「大けがも含めて初めての経験ばかりで不安もありましたが、仲間と自分を信じて進んできた道は間違っていませんでした」と述べ、現役生活にピリオドを打った。

万感の思いを「感謝」の二文字で

山口・誠英高から入団し、7年間にわたりスプリングスでプレーした濵松はパワフルなスパイクなどで活躍した一方で、故障にも苦しんだ。「途中でチームを離れたり、手術やリハビリだったり、しんどい時間の方が多かったと思いますが、本当にたくさんの人たちに支えられ、成長させてもらいました。次の道でも私らしく、ここで学んだことを発揮したい」。万感の思いを「感謝」の二文字で締めくくった。
(西口憲一)

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玉入れゲームで観客が投げたボールを網で拾う選手たち(撮影・柿森英典)
会見で笑顔を見せる(左から)花井萌里と濵松明日香(撮影・柿森英典)

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