乃木坂46・山下美月が卒業 約8年間の活動に感謝「アイドルになれたから、私は生きてこられた」

「乃木坂46 山下美月 卒業コンサート」 (C)乃木坂46LLC

乃木坂46が11日と12日に東京ドームで「乃木坂46山下美月 卒業コンサート」を開催した。

2016年9月、3期生オーディションに合格し、乃木坂46メンバーとしての活動をスタートした山下。アイドル活動のみならず、雑誌「CanCam」の専属モデルや、連続テレビ小説『舞いあがれ!』など多数のドラマ、映画に出演するなど女優としての道も切り開いてきた。

そんな山下の約8年の活動の集大成となる卒業コンサートは、自身で選び抜いたセットリストや、スタッフとの打ち合わせを重ねて作り上げた演出など、山下がやりたいことを詰め込んだものに。2日間で異なるセットリストでアイドルとしての最後の姿を見せた。

最終日となる2日目、オープニングに1人で登場した山下は「私にとってアイドルとしての最後の1日です。ここまで皆さんと共に一緒に来ることができて、本当に幸せでした」とあいさつすると観客は拍手で迎える。「乃木坂46山下美月」としての最後のコンサートは、3期生楽曲「三番目の風」でスタート。同期の絆を感じさせるエモーショルな幕開けに。その後は山下の「東京ドーム、騒げー!」のあおりでいきなり最高潮の盛り上がりを見せた「ガールズルール」、さらに山下が初の表題曲センターを務めた「僕は僕を好きになる」など序盤からファンの心を捉えていく。

MCを挟み、続いたブロックでは、山下美月の「月」が曲名や歌詞に登場する「満月が消えた」「月の大きさ」「届かなくたって…」「狼に口笛を」を立て続けに披露。さらにMV撮影以来、一度もライブで披露したことがなかったという「初恋ドア」を黒見明香、佐藤璃果、林瑠奈、松尾美佑、弓木奈於とパフォーマンスする。その後は、梅澤美波との「ファンタスティック3色パン」、伊藤理々杏との「1・2・3」、与田祐希、久保史緒里との「言霊砲」、賀喜遥香との「無口なライオン」と、特に山下と縁の深かったメンバーとのパフォーマンスが続き、それぞれが山下への溢れる思いを口にした。

トロッコに乗り込んだメンバーが「銭湯ラプソディー」「裸足でSummer」でファンの元へと近づき、笑顔を振りまいた後の中盤ブロックでは、山下が5期生と「心にもないこと」、4期生と「図書室の君へ」を披露。山下がそれぞれの期への思いを伝え、当日22歳を迎えた5期生の池田瑛紗の誕生日を祝福する場面もあった。

ダンストラックを挟むと、本編もいよいよ終盤戦へ。「世界で一番 孤独なLover」「シンクロニシティ」「帰り道は遠回りしたくなる」「Sing Out!」といった乃木坂46の中でも代表的な楽曲で畳み掛け、ラストは山下が同期への特別な気持ちを語った後に披露した3期生曲「思い出ファースト」で締めくくった。

「生まれ変わってもアイドルになりたい」

山下の思いが詰め込まれた本編が終わるとアンコールへ。星座や月の模様が施されている純白のドレスに着替えた山下が、グループ加入から約8年間の思いを語る。スタッフや、きょうの公演も見てきてくれているという両親への感謝の思いを伝えると、「1番に感謝を伝えたいのはファンの皆さんです」と話した山下。「アイドルとしての私はきっと、自分で言うのはなんだけど、強かったと思うし、一人の人間としてはめちゃくちゃ弱かったと思う。少しお休みを頂くんですけど、これからもまた皆さんにお会いする機会も絶対に作るし、安心して応援できるような存在であり続けたいと思うので、どうかこれからもずっと見守ってくださったらうれしいです」と語った。

さらに、これまでのアイドル活動を振り返り、「アイドルって大変なお仕事だって思われてる方も多くて、それは私たちを応援してくださっているファンの皆さんも感じていらっしゃるのかなと思います」と前置きした上で、「でもやっぱりアイドルはめちゃくちゃいい仕事だし、私にとっては救いでした。アイドルになれたから、私は生きてこられたと思うし、誰かの希望になれたらいいなと思って、毎日頑張っていました。実際には希望になれたかは分からないけど、卒業コンサートにこんなにもたくさんの方が来てくださったっていう事実だけで、私は約8年間諦めずに、“あともうちょっと”って、ここまで走ってこられて本当によかったなと思います」と感謝。「生まれ変わってもアイドルになりたいです」「出会ってくれて本当にありがとうございました」と涙ぐみながら伝えた。

自身の言葉で思いを伝えた山下は、「私は歌が得意なタイプではないので」としながらも、自身で作詞した楽曲「夏桜」を1人でしっとりと歌い上げた。最後のMCでは各期を代表して、5期生から一ノ瀬美空、4期生から賀喜遥香、3期生から伊藤理々杏が山下へメッセージ。山下を加入前からの“推しメン”と公言してきた賀喜、公私ともに“親友”として仲の良かった伊藤は大粒の涙を流しながら、山下への溢れる思いを伝えた。

ファンもメンバーも山下との別れを惜しむ中、最後の時が近づいてくる。ラストに披露したのは山下がセンターを務める「チャンスは平等」。山下らしい笑顔溢れるパフォーマンスでアンコールを締めくくった。他のメンバーが先にステージを後にする中、「月に帰ります」と1人、月のゴンドラに乗り込んだ山下。徐々にゴンドラが上がっていく中、「私は月に帰ってちょっとお休みをするんですけど、また地球に戻ってきて、皆さんに会いに来るので、それまで皆さんも無理をせず頑張りすぎず、自分のために生きてください」「また会えるのを楽しみにしています」と最後までファンへの感謝を伝えた山下。その姿が見えなくなった後も会場には拍手の音が鳴り響いていた。

乃木坂46 山下美月 卒業コンサート」5月12日公演セットリスト

1.三番目の風

2.自分じゃない感じ

3.ガールズルール

4.13日の金曜日

5.ハウス!

6.僕は僕を好きになる

7.満月が消えた

8.月の大きさ

9.届かなくたって...

10.狼に口笛を

11.初恋ドア

12.ファンタスティック3色パン

13.1・2・3

14.言霊砲

15.無口なライオン

16.銭湯ラプソディー

17.裸足でSummer

18.おいでシャンプー

19.心にもないこと

20.図書室の君へ

21.何もできずにそばにいる

22.世界で一番 孤独なLover

23.不眠症

24.シンクロニシティ

25.帰り道は遠回りしたくなる

26.Sing Out!

27.思い出ファースト

<アンコール>

EN1.夏桜

EN2.未来の答え

EN3.好きになってみた

EN4.人は夢を二度見る

EN5.チャンスは平等

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