【阪神】岡田監督を悩ます〝3番問題〟 虎OB的場寛一氏は「ぜいたくかも…」

日替わりで3番を起用する阪神・岡田監督

阪神は12日のDeNA戦(横浜)に1―0で勝利。先発の才木が128球を投げて4安打完封の〝無双投球〟で今季4勝目をマークした。岡田彰布監督(66)は「6回くらいから、余計ようなってきたよなあ。結局(味方打線は)ヒット2本やんか。そら、才木さまさまよ、はっきり言うて。それしかないよ」と8年目右腕の好投を大絶賛した。

一方で、この日、指揮官は貧打解消へ向け打線を大シャッフル。1番・井上、3番・近本、6番・糸原とし、森下、佐藤輝をスタメンから外した。2回には二死一塁から井上、中野の連打で1点こそ奪ったが、その後はハマ投手陣の前に無得点に抑えられ、不完全燃焼に終わった。

岡田監督は「いや、いろいろずっと考えてたんや」と言いつつも「3番を打つヤツの打率が悪すぎるんよな。誰が打っても3番あかんねん。(この日4打数無安打の)近本もあかんかったやろ。ちょっと分からんけどな、巡り合わせでな」と首をかしげた。今季は3番に森下を筆頭に前川、ノイジーらを起用してきたが、ここまで全選手の通算打率は2割6厘と低迷。昨季は極力打順を変更せず、個々の適材適所を大切にしながら日本一に輝いたが、今季はベストな形を模索しながら戦っている状況だ。

それでも、虎OBで〝岡田チルドレン〟の的場寛一氏は「才木はあっぱれな投球をしたし、打順を試行錯誤している中でも、こうして勝ち切れるのはすごいこと。よく4番で悩むチームはあると思うが、4番には大山がいる。3番で悩むのはぜいたくなのかもしれません」と指摘する。

その上で「監督は昨年も序盤はショートに木浪と小幡を起用しながら、状態が良かった木浪を固定した。打者の成績は上がってくると思いますし、現状のようにまずは〝日替わり3番〟としながら、状態が上がった選手を固定していくのが良いのかもしれませんね」と語った。

この日は巨人がヤクルトに敗れ、再び首位に返り咲いた岡田阪神。〝悩める3番問題〟は意外と心配無用なのかもしれない。

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