【巨人】神様・川上哲治氏と並んだ坂本勇人 チーム関係者が証言するすごみ「フリー打撃から違う」

6回、右前打を放ち川上哲治氏に並んだ坂本勇人

巨人・坂本勇人内野手(35)が12日のヤクルト戦(神宮)で、現役最多記録を更新する通算2351安打をマーク。「打撃の神様」と呼ばれたレジェンドOB・川上哲治氏が持つNPB歴代13位となる記録に並んだ。

鮮やかな一打で「伝説」と肩を並べた。6回の第3打席で相手先発のサイスニードが投じた外角低めへのカットボールに反応し、うまくバットに乗せて右前へ。16打席ぶりの安打は大記録に並ぶ一打となった。

試合は1―3の逆転負けで首位の座を阪神に明け渡したとあって、本人は「通算何本とかは何も考えてないので、もっと状態を上げて貢献できるようにしたいです」と硬い表情を崩さなかったが、ここまで築き上げてきた実績に疑いの余地はない。チーム関係者の一人は坂本の「すごみ」をこう力説する。

「フリー打撃からやはり他の選手とは違う。打撃投手が投げる際、制球にズレが起きると打者の練習の妨げとなってしまう。当事者たちは恐縮しがちだけど、坂本はその失投すらも『シチュエーションの一つ』として処理する。失投すらも練習の要素に組み込んでしまうのはさすがですよ」

もちろん実戦ではどんな球が投げ込まれるかは分からない。練習ではコースや球種を指定することも可能だが、仮に投げ損ないであったとしても〝練習のための練習〟ではなく、あくまでも実戦を想定した練習に変えているという。

そうしたたゆまぬ努力を重ねてプロ18年目に入った背番号6。一つの節目に到達したとしても通過点に過ぎず「神様超え」は時間の問題と言えそうだ。

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