「未来なんて俺がいる内はお前に来ねーぞ!」5年ぶり2度目のチャンピオン・カーニバル優勝を果たした宮原健斗が世代交代の波に全力で反抗!

12日、神奈川県・横浜BUNTAIにて全日本プロレス『チャンピオン・カーニバル2024【優勝決定戦】』が開催。宮原健斗が5年ぶり2度目のチャンピオン・カーニバル優勝を果たした。

チャンピオン・カーニバル(以下:CC)は、全日本プロレスで春の風物詩として行われるシングル最強の選手を決めるリーグ戦。今年はA,Bの2ブロックに分かれて計14選手が参戦した。
今年のCCは、最年少三冠ヘビー級王者となった安齊勇馬を中心に、日本のファンにもおなじみのデイビーボーイ・スミスJr.や、AEWやWWE(NXT)でも活躍したロード・クルーといった外国人選手の活躍に注目が集まっていた。

そんな中で気炎を上げたのは、“ゼンニチ新時代”を牽引する1人でもある斉藤ジュン。
ジュンは双子の弟であるレイとともに全日本のヘビー級を語るに無くてはならない存在となっており、地元・ミヤギテレビの『OH!バンデス』の1コーナーである『TAXIめし リターンズ』のレポーターとして兄弟揃ってお茶の間の人気者になるなどプロレス界の内外をDOOMしつつある。

ジュンはCCのBブロックを制覇し、Aブロック覇者の宮原健斗と決勝戦で活躍。
宮原は2019年のCC優勝者であり、三冠ヘビー級王座の最多通算防衛回数を持つ大エース。誰もが認める全日本復活の立役者であり、現在の全日本を象徴する存在である宮原をジュンが超えて時代を変えることが出来るのかどうかにも注目されていた一戦だ。

試合は、パワーで勝るジュンが序盤から押していき、VOODOO-MURDERS仕込みのラフファイトも交えて宮原を圧倒。顔面へのランニングニー、雪崩式ブレーンバスターからのスピアー、ジャックハマー、チョークスラムといったどれで試合が決まってもおかしくない大技を惜しげもなく連発していく。
しかし、“受け”こそが宮原の真骨頂。カウンターのブラックアウトで勝機を作った宮原が投げっぱなしジャーマン。ジュンの必殺技であるサイコブレイク(※コブラクラッチ式チョークスラム)を受けても立ち上がり、必殺のシャットダウン・スープレックス・ホールドを決めて見せる。
ジュンは気迫のキックアウトを見せて再びサイコブレイクを狙っていくが、宮原がダメ押しのシャットダウン・スープレックス・ホールドを決めて3カウントを奪った。

試合後、宮原はジュンと拳を合わせて健闘を称え合ってからマイクを取ると「偉そうに解説なんかしやがってコラ。俺の試合の解説をするなんて20年早いわ!」と放送席で解説を務めていた現三冠王者・安齊勇馬をリングに呼び出す。

宮原は「俺の持つ最年少記録をのうのうと破りやがって。チャンピオンには条件がいくつかある。見栄えがプロレスラーらしいこと、そして、ルックスが良いこと、そしてもう一つあるんだ!ベルトが似合わなきゃいけねーんだよな。お前にはまだ早いな。新時代?叩き潰したろかコラ!」と吼える。
これを受けた安齊は「チャンピオンの条件、プロレスラーらしいこと、ルックスが良いこと……そこは圧勝だな。ベルトがまだ似合わないんだったら、宮原健斗、あなたに勝って一番ベルトが似合う男になってみせます」とクールにかわして見せた。

バックステージに戻った宮原は、「どうやらプロレス界は新時代に移行したいらしいな。俺が叶えた、願った光景ではあるが、ただいざその場に自分がいると、やはりプロレスラーというものは上に誰かがいると倒したくなるもんだ。そして、いつ自分が忘れ去られてもおかしくない状況にいるということがプロのレスリングだ。その状況が今の全日本プロレスにはある。この俺だって油断は出来ない。次は最年少記録保持者・安齊勇馬。お前はまだまだそんなプレッシャーを味わう必要はねえ。俺に任せろ。お前は間違いなく何十年に1人って存在だ。プロレスファンは優しいな。今日だってよ、安齊コール?それが今のプロレスファンなのかもしれないな。ただよ、俺はそんなのうのうと譲る気はこれっぽっちもねーからな。言っておくけど、マジで叩き潰すよ。キャリアがどうとか関係ないよ。『叩き潰すことが彼のため』だとかそんなのでも無いよ。俺が叩き潰したいから叩き潰して、あのベルトを巻きたいから俺が叩き潰す。未来のエースだぁ?未来なんて俺がいる内はお前にやって来ねーぞ!」と現エースとしての意地を叫んだ。

安齊勇馬vs宮原健斗の三冠ヘビー級王座戦は、5月29日の後楽園ホール大会にて行われる予定だ。

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