【マリーゴールド】林下詩美 業界トップ奪取の先に見据えるイヨ・スカイ戦「やっぱりリングで会いたい」

三浦海岸での合宿で、ジュリアを軽々と担ぐ林下詩美

女子プロレス新団体「マリーゴールド」が、いよいよ20日に東京・後楽園ホールで旗揚げする。注目のメインでジュリア(30)と豪華コンビを結成するのが林下詩美(25)だ。3月まで在籍した業界盟主「スターダム」ではともに中心選手だった2人は、新団体をどこに導こうとしているのか。神奈川県内で11日から1泊2日の日程で行われた強化合宿に参加した詩美を直撃。「打倒・スターダム」への思い、憧れの米WWEスーパースターとの対戦希望を激白した。

――合宿を終えて

詩美 普段練習の話しかしてなかったから、一緒にトレーニングをして夜中3時までトランプやUNOをしてプライベートな話までした。うたは人見知りだけど、みんなが明るくて仕事以外の話までできる関係を築けてると思う。旗揚げ戦に向けて、一気に団体の士気が高まりましたね。

――マリーゴールドでの初陣となった4日のノア両国大会では完勝した

詩美 幸先いいスタートになった。いろんな人と戦いたいと思ってマリーゴールドに来たから、早速ノアのリングで戦えて楽しかったね。裏では武藤敬司さんに初めてお会いできたんだ。実はお父さん(林下清志氏)と武藤さんは同じ専門学校出身で「ああ、君がビッグダディの娘か。お父さん元気か? よろしく伝えてくれよ。新団体頑張ってな」って声をかけてくださった。プロレス界にものすごく貢献された方からいただいたエールは重たかったし、よりマリーゴールドを成功させるぞと気合が入りました。

――新団体でやりたいことは

詩美 マリーゴールドが女子プロレス界のトップであることを当たり前にしていく。そして選手一人ひとりがどんどん成長して、すごい選手がたくさんいる中で私がトップを走り続けたい。

――古巣「スターダム」が業界盟主に君臨する

詩美 自分がいたからこそ、スターダムがすごい団体なことはわかってる。でも、そこを出たからには「追いつけるように頑張るぞ」っていう気持ちでじゃダメ。スターダムを超えていかないと。

――8月でデビュー7年目を迎える。自身の野望は

詩美 一時期はスターダムで赤いベルト(ワールド王座)も女子プロレス大賞も取って、林下詩美の絶頂期だった。その後なかなかベルトが巻けなくて、ユニットリーダーとして後輩の面倒を見てきた。今度は私がもっと自我を出して、ベルトを巻いて女子プロ界の頂点に立つことを目指したい。もっともっとプロレスを広めていきたい。そして戦いたい人がいる。

――ロッシー小川代表が米WWEからの招聘を目指すイヨ・スカイ(紫雷イオ)のことか

詩美 実現したらうれしいな。イヨさんに憧れてスターダムに来たけど、入れ違いでリングで会うことができなかった。去年の夏に米国遠征に行ったとき、イヨさんが車を運転してくれ、ご飯に連れていってくださったり、たくさん面倒を見ていただいて。練習にも参加させてもらったんですけど、イヨさんとペアになる機会があって。ものすごい緊張しちゃってイヨさんの顔面を思いっきりパンチしちゃった…。それでも「大丈夫、続けて」って優しかった。

――その翌月にイヨはWWE女子王者になり、今年4月まで防衛した

詩美 WWEでトップを取る直前のイヨさんの練習を間近で見て、勉強になった。コスチュームを着てなくてメークもしてない普段の練習着なのに、リングでの存在感が半端なくて思わず見とれちゃった。だからやっぱりリングで会いたい。

――旗揚げ戦ではジュリアと組み、Sareee&ボジラと対戦する

詩美 ノアの大会でも、ジュリアが横にいることがすごく不思議だった。合宿では同じ部屋だったから一緒にお酒を飲んだり、宴会ではカラオケで一緒に歌ったりした。ジュリアは歩み寄るタイプだけど、私は自由人。性格的には全く違うけど「マリーゴールドを業界一にする」っていう目指しているところは同じだなと今回の合宿でも確信できた。組むのが楽しみだよ。

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