四国~九州、フェリー全航路まとめ【2024年版】 所要時間と価格、格安利用術を徹底紹介!

四国と九州の間にはさまざまな会社のフェリーが就航しています。全てのフェリー航路と所要時間、格安利用術などを比較しながら、2024年の最新情報でまとめてみましょう。

5社5航路

四国と九州の間にはさまざまな会社のフェリーが就航しています。全てのフェリー航路と所要時間、格安利用術などを比較しながらまとめてみましょう。

5社5航路

まずは、四国~九州間のフェリー航路を一覧表にしてみました。5社5航路があります。

旅客運賃はオフシーズンの最低運賃、車両運賃は4m~5mの乗用車の最低運賃を示しています。いずれも時期により価格が変わります。

運航本数は1日あたりの標準的なスケジュールを示していて、路線により休航日があったり、時期や曜日により減便や増便がおこなわれることもあります。

四国・九州間のフェリー全リスト航路運航会社所要時間運航本数旅客運賃車両運賃三崎
佐賀関国道九四
フェリー1時間10分11往復1,240円10,200円八幡浜
臼杵九四オレンジ
フェリー2時間25分7往復3,200円14,000円八幡浜
臼杵宇和島運輸
フェリー2時間25分7往復3,200円14,000円八幡浜
別府宇和島運輸
フェリー2時間50分6往復4,200円15,500円松山
小倉松山・小倉
フェリー7時間1往復10,200円26,300円徳島
新門司オーシャン
東九フェリー14時間1往復10,780円25,740円

※旅客運賃は大人1人の最安クラスの最低価格を表示。クラスや季節により変動する。車両運賃は4m~5mの乗用車。
※運航本数は1日あたりの標準的な数字。路線により休航日あり。松山-小倉航路は7月より隔日運航に減便予定。

5航路が健在

四国側の発着地は徳島、松山、三崎、八幡浜の4港。九州側の発着地は新門司、小倉、別府、佐賀関、臼杵の5港です。

フェリーの往来が活発なのは八幡浜~臼杵航路です。九四オレンジフェリーと宇和島運輸の2社体制で、両社あわせて1日14往復を運航しています。

三崎~佐賀関航路も頻繁運行です。1日最大11往復が運航しています。

順にご紹介していきましょう。なお、運航本数は時期や曜日により異なります。車両運賃は4m~5mの金額を表示していて、旅客1名を含みます。

三崎~佐賀関

四国と九州を結ぶ代表的なフェリーが、三崎~佐賀関間の国道九四フェリーです。佐田岬半島から佐賀関半島まで、豊予海峡を横断し、四国と九州とを最短距離で結んでいます。

国道197号の一部を構成していることから「国道九四フェリー」という名称になっているようです。地図の航路上にも「197」の表記があります。

所要時間は1時間10分。使用船舶は1,000トン級の中型フェリーです。桟敷席と座席の一般席があり、客室等級の区分はありません。船内には売店があります。最新鋭の「涼かぜ」は、2021年の就航で、まだ真新しいです。

旅客運賃は1,240円、車両運賃は10,200円。事前決済割引(6%、往復10%)、インターネット割引(3%)、往復割引(復路5%)などの割引があります。

手頃な価格で四国と九州を往来できます。

八幡浜~臼杵

愛媛県の八幡浜と大分県の臼杵を結ぶ、九四間最大の航路です。九四オレンジフェリーと宇和島運輸が運航しています。

所要時間は2時間25分。臼杵港は東九州自動車道の臼杵インターにも近く、南九州方面へのアクセスに優れます。

九四オレンジフェリーの使用船舶は3,000トン級の中型フェリーです。2007年就航の「おれんじ九州」と2008年就航の「おれんじ四国」の2隻体制です。2等、1等、特等の3等級の客室があり、船内設備として軽食コーナー、売店、ゲームコーナーなどがあります。

宇和島運輸の使用船舶は2,500トン級の中型フェリーです。2017年就航の「あけぼの丸」と2004年就航の「おおいた丸」で主に運航しています。2等、1等、特等の3等級の客室があり、船内設備として売店やゲームコーナーがあります。

値段は基本的には両社とも同額で、2等旅客運賃が3,200円。車両運賃が14,000円です。インターネット予約割引(5%)、往復割引(復路10%)、JAF割引(5%)などの割引があります。

八幡浜~別府

八幡浜~別府航路は宇和島運輸が、1日6往復で単独運航しています。所要時間は2時間50分で、臼杵航路よりもやや長いですが、豊予海峡を斜めに横切る効率的なルート取りが魅力です。別府インターから高速道路に入れば、北九州・西九州方面へのアクセスに優れます。深夜便は朝5時30分まで船内で休憩できます。

使用船舶は2,500mの中型フェリーです。2022年に就航した最新鋭船「れいめい丸」と2014年就航の「あかつき丸」がおもに運航しています。2等、1等、特等の3等級の客室があり、船内設備として売店やゲームコーナーがあります。

2等旅客運賃は4,200円。車両運賃は15,500円です。インターネット予約割引(5%)、往復割引(復路10%)、JAF割引(5%)などの割引があります。

松山~小倉

愛媛県の松山観光港と福岡県の小倉港を結びます。もともとは関西汽船の航路でしたが、フェリーさんふらわあを経て、現在は石崎汽船の子会社、松山・小倉フェリーが運航しています。1日1往復ですが、2024年7月1日より隔日運航に移行します。

所要時間は約7時間で、両方向とも夜行便です。両港を21時55分に出港して5時00分に到着します。21時に乗船して、翌7時まで船内休憩ができます。

使用船舶は4,000トン級で、2等から特等まで5階級の客室があります。最安値の2等は大部屋です。2等旅客運賃は10,200円。車両運賃は26,300円です。往復割引などはありません。

松山観光港は伊予鉄道高浜駅から800m。小倉港はJR小倉駅から800mです。両港とも鉄道駅から徒歩圏内なので、鉄道旅行者の夜間移動にも適しています。

7月から隔日運行に移行するということで、利用率は芳しくなさそうです。興味のある方はお早めに乗ったほうがよさそうです。

徳島~新門司

オーシャン東九フェリーの運航です。東京~新門司港を結ぶ航路が徳島に立ち寄り、徳島~新門司間のみの利用が可能です。所要時間は14時間です。

使用船舶は12,000トン級の大型フェリーです。2等洋室の相部屋と、2人用・4人用個室があります。船内設備として大浴場などがあります。レストランはありませんが、自由に使える「オーシャンプラザ」というスペースがあり、メニュー豊富な自動販売機が並んでいます。

旅客運賃は2等洋室で10,780円。車両運賃は25,740円。WEB事前決済割引で乗用車2,090円引き、旅客990円引きになります。学割は約20%割引(9,020円)で、学生証の提示で適用されます。

クルマで走れば7~8時間で着くところ、1泊2日で14時間かかりますが、お手頃価格なので、船旅を楽しむつもりで利用するのもよさそうです。

四国・九州間のフェリー利用術

四国・九州間のフェリーは、豊予海峡を渡る3本の航路が主力です。手軽なのは三崎~佐賀関間でしょう。ただ、両港とも高速道路インターからは少し離れていて、半島の一般道をドライブしなければなりません。それが面倒なら、八幡浜に発着する臼杵・別府航路の二択になります。

夜行便でゆっくり休みたいなら、松山~小倉航路もおすすめです。21時に乗船し、翌7時まで船内で休憩できますので、所要時間以上の長さをくつろげます。ただし、2024年7月から隔日運航に移りますので、運航日に注意してください。

徳島~新門司航路は、大型フェリーで船旅を楽しみたい方向けでしょうか。

かつては宿毛~佐伯間のフェリーもあったのですが、宿毛側の高速道路アクセスが優れないこともあり、利用が低迷。運航休止となっています。現在も公式ウェブサイトに時刻表が掲載されていますが、運航休止前のもので、実際には運航していませんので、ご注意ください。(鎌倉淳)

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