デジタル授業を高度化 高校DX、東日大昌平2学期から

それぞれの端末を使って情報演習の授業に臨む生徒たち。今後、より高度な内容の授業が始まる=東日大昌平高

 東日大昌平高は本年度、文部科学省の高校DX(デジタル変革)加速化推進事業(DXハイスクール)に採択されたのを機に、動画編集や画像処理、人工知能(AI)の活用などデジタル分野の高度な知識を学ぶ授業を始める。東京電力福島第1原発の廃炉技術も学んでもらい、本県に新産業を集める「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」のデジタル分野で中核を担うことができる人材の育成を目指す。

 DXハイスクールは、大学でデジタルや理数分野への学部転換が進んでいることを受け、高校でもデジタル人材の育成を推進しようと文科省が始めた。この分野に取り組む高校に対し、設備購入費や外部講師への旅費・謝金などを、1千万円を上限に補助する。東日大昌平高など本県の17校を含む全国1010校が採択された。

 同校は、補助金を活用して高性能なパソコンを導入するほか、系列の東日本国際大の教員やIT企業の関係者を外部講師として招く。動画編集など、従来の情報系の科目では扱ってこなかった高度な内容の授業を遅くとも2学期には開始する。廃炉ロボットの製造を手がける企業など、本県の復興を担う企業の関係者も講師として招く方針。また同校の教員向けの研修を6月から始める。

 東日大は「デジタル創造学部」(仮称)の2027年度の開設を目指している。東日大昌平高の那須健二副校長は「東日大との連携を強め、高校と大学の『7年間』を通じた人材育成にも取り組みたい」と意欲を語った。

 DXハイスクールの同校以外の県内採択校次の通り。

 郡山、葵、ふたば未来、岩瀬農、相馬、福島東、いわき総合、須賀川桐陽、平商、郡山萌世、白河、安積黎明、会津、郡山支援、学法石川、郡山女子大付

© 福島民友新聞株式会社