損保ジャパン、トラック滞留時間可視化サービス提供 ETC2.0プローブデータを活用

SOMPOリスクマネジメント株式会社(以下、SOMPOリスク)と沖電気工業株式会社(以下、OKI)は5月9日、日本における交通・物流に関する社会問題の解決を目的として、2024年4月にETC2.0プローブデータを活用したトラック滞留時間可視化サービスの提供を開始した。

このサービスでは、荷主または物流事業者が出入りする施設を保有する事業者に対して、施設を出入りするトラックのETC2.0車載器から取得できるデータをもとに、車両ごとの滞留場所と滞留時間を測定し、可視化したレポートを提供。

さらに、長時間滞留となる原因などについて、データを分析・調査して解決に向けた対応を支援する。OKIは、施設を出入りする車両に限定した「ETC2.0特定プローブ情報」を取得できる事業者として、車両運行管理支援クラウドサービス「LocoMobi2.0」を提供。これにより、荷主または物流事業者の物流網における各社の課題を特定し、運送業務の効率化の支援を行う。

トラック滞留時間可視化サービス提供についての概要図

また、ETC2.0プローブデータから自動車事故における車両のハンドリングや速度などの走行データや道路情報を取得・分析し、より正確な過失割合を迅速に算定するためのシステムの検証を実施。自動車事故の事故査定業務の改善を図る。2025年3月までに、自動車事故の当事者の記憶に頼らない過失割合の算定システム稼働を目指す。

ETC2.0プローブデータの活用に向けた実証実験の概要図

なお今後3社は、ETC2.0プローブデータを活用したモビリティ事業における新サービスの開発を継続して検討していく。また、移動に関する社会インフラ全体の強靭化・高度化のため、各社のデータ共用とAI活用を促進し、より多くの商品やサービスの開発を目指す。

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