気になる“熟年離婚”のその後…元夫婦たちの末路 #8「ショックだった…子どもの一言」

熟年離婚を選ぶ人は、人生の区切りで離婚を思い立ったり「その日」を待ち望んで準備を続けていたり、事情は本当に人それぞれです。

問題なのは離婚後の生活で、生活費や住むところ、両親との関係など、結婚していたら直面することのなかった現実が襲ってきます。

熟年離婚したそれから後、元夫婦たちはどんな人生を送っているのか、お伝えします。

「長らく仮面夫婦状態で家庭内別居が続いていた元夫。三男が就職したら離婚しようとずっと前から計画しており、自分の親にも話して貯金をしていました。

男きょうだいが3人の我が家は、母の私を気遣ってくれるのは長男だけで、あとのふたりは好きなように過ごしています。

『早く家を出たい』と言う次男と三男については、親である私たちの破綻した状態が家庭に愛着を持てない原因だと思うし、申し訳ない気持ちはあります。

頼れる人のいない私が長男に依存してしまい、あれこれと愚痴を吐くのを聞かされる長男にも、今は本当に悪かったと思っています。

離婚するからと3人に伝えたときは、全員『仕方がないね』と受け入れてくれた雰囲気でした。

ところが、ショックだったのは離婚後、その長男から言われた一言です」

「『離婚するのは想像がついていたし勝手にすればいいと思うけれど、老後の面倒についてはふたりを別々に見るようなことは無理だから。自分で考えてね』とはっきり言われました。

長男は同じ市内の会社に就職しているのですが、『俺は結婚しても母さんと同居とか絶対にしないからね』と何度か口にしています。

私の依存が長男には負担だったのだ、と思うと胸が痛いですが、離婚後にここまで遠ざけられるとは思わず、寂しい気持ちでいっぱいです。

老後についてはもちろん考えているし、子どもたちの世話になるのではなく自力でどうにかする道を選ぶつもりですが、それを伝えてもなかなか信じてもらえません。

ですが、これも元夫との仲を回復できなかった自分のせいだと思っています」(女性/50代/総務)

仮面夫婦も熟年離婚も、子どもにとっては親の勝手な事情です。

それを実感するのが離婚後に知る子どものこんな様子で、身を置く家庭がいかにストレスだったかがわかります。

確かに自業自得ともいえますが、それでも、ひとりでしっかりと生きていく姿を見せ続けるのが誠意ではないでしょうか。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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